CADO
Diplomat Chair No.209
こんにちは、ニデです。
数々存在する名作家具。有名デザイナーが手掛けたアイテムでも知名度が低めの物も存在します。
そういったアイテムでもやはりデザイナーの拘りやセンスが垣間見え、非常に魅力的。
何かをきっかけに、これからでも再評価されてもおかしくありません。
本日はその様な有名デザイナーが手掛けたアイテムを紹介致します。
随所に見える巨匠のデザインセンス
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本日は" カド / CADO "の『 No.209 』の紹介です。
CADOはかつて存在した、デンマークの家具メーカー。
1957年から1967年の10年間、多くの有名デザイナーがデザインを手掛けた量産家具を製造していたFrance & Søn社。
非常に短い期間でありながら数多くの名作を世の中に輩出し、今でも根強い人気を誇ってます。
そのFrance & Søn社が家具デザイナーのPoul Cadoviusに買収されて生まれたのがCADOです。
そんなCADOも1970年代の中頃には廃業と短命に終わってしまいます。
そして、France & SønやCADOの家具のデザインを手掛けた中でも特に有名なデザイナー、" フィン・ユール / Finn Juhl "。
アルネ・ヤコブセンやハンス・J・ウェグナーと肩を並べるデンマーク家具デザインの巨匠です。
代表的な作品としては、世界一美しいアームを持つと言われている『 No.45 』の様な繊細なアームチェア、『 ペリカンチェア 』などの大胆な曲線を用いた物などがあります。
今回のNo.209は先程挙げた物達に比べたらシンプルなデザイン。
チェアに使われているのは希少価値が高い高級木材ローズウッド。その無垢材をふんだんに使用しているという贅沢っぷり。
No.209は通称ディプロマットチェアと呼ばれており、ディプロマットとは英語で外交官という意味。各国のデンマーク大使館の為に作られた格調高い椅子です。
シンプルでありながらフィン・ユールらしさは随所に見られます。
それはやはりフレームの美しさ。アームは丁寧に削り出されており、緩やかなカーブと裏面のRは触ると手に吸い付くようなフィット感です。
脚部フレームは地面に対して真っすぐ直角に伸びていますが、角の無い円柱状で両端がテーパード掛かっているので重厚感を感じさせ過ぎないスッキリとしたルックスに。
スッキリさと重厚感の絶妙なバランスがチェアに厳かな雰囲気を与えております。
座面と背もたれはレザーを使用。えんじ色のカラーはチェアをレトロな雰囲気に。
クッションはもっちりとした弾力を持っており、身体を包み込んでくれるような座り心地。
背もたれは僅かなしなりを持っているので体重を逃がし、身体にストレスが掛かりにくいです。
大柄な欧米人でも座りやすい様にとシート幅を広めに取っておりますが、身長167cmで普通体形の自分でも幅が広いとは感じず、違和感なく心地よく座れますよ。
普通の様で普通じゃない、このチェアを座ってみるとそう感じる事間違い無しです。
中古市場でも中々見かける事の少ないNo.209。
この機に巨匠のデザインの魅力に触れてみませんか?