Artifort 『 チューリップラウンジチェア 』Design: Pierre Paulin
PA30-06本日ご紹介するのは、座面と肘掛が一体となった包み込むような曲線と首元まで安定するハイバックの背もたれが身体にフィットし、極上の時間を演出するオランダ・アーティフォート社『チューリップラウンジチェア』。
デザイナーは「リボンチェア」や「タンチェア」で知られる巨匠ピエール・ポラン。彫刻家である大叔父に憧れ、彫刻家を目指していたピエール・ポランは事故により右手に怪我を負い、その夢を断念して家具の世界へ。パリのエコール・カモンド校で家具の伝統を学び、イームズ、サーリネン、ネルソンなどミッドセンチュリーの代表格から多大な影響を受けます。柔らかく可愛らしい独創的な作品により当時のパリの人々を驚かせ彼の活躍はフランスデザイン界の一時代を築きました。
チューリップの花びらを連想させるピエール・ポランらしい斬新さの中に優しさが内包するチューリップラウンジチェア。リトルチューリップは現行品も含め、比較的中古市場では手に入りやすいものですがハイバックのチューリップラウンジチェアは大変希少なお品物です。脚部のデザインは、国内で販売されているラッパ型のものとは違いクロスレッグになっているところも、本商品の大きな特徴。ビンテージならではのオリジナル性が楽しめる一脚と言えます。
今回、専門の張替え業者に依頼しファブリックの新品張替えを行い、その際にウレタンの交換及びフレームの増し締めも行っております。ビンテージ品ですが、実用的には素材を復活させ安心してお使いいただける仕上がりになっております。
元々ついていたメーカープレートも張替え後に、同位置に取り付いてあります。張地はパープルとブラウン2色の糸で織られた生地で落ち着いた感じのパープルカラーとなっております。お部屋のアクセントとして機能しつつ悪目立ちすることの無い、品のある表情を演出しています。
コンディションとしましてはビンテージ品となりますので脚部には経年の傷やスレ、サビ等が見られます。使用に問題のあるような傷みではありません。ファブリックは、張り替えたばかりですので美観を損ねる汚れや傷みなどなく綺麗な状態です。