SHEFCO
Kitchen Cabinet
海外映画を観ていて、風土の違いを感じるとなんだかわくわくしますよね。特に欧州の映画は建造物から木の生え方まで日本と異なり、ストーリーよりもそっちが気になってしまう事もしばしばあります。
個人的に、海外映画に出てくると嬉しい場所といえばデパートと学校、そしてキッチン。舞台となる時代が昔であればあるほど家具の違いが楽しいのですが、今回まさに映画に出てきそうな雰囲気を醸し出すミッドセンチュリー期のキッチンキャビネットが入荷しました。
細部をご紹介しながら魅力をお伝え出来ればと思いますので、是非お付き合い下さいませ!
~まるで映画のキッチン~
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今回入荷したのは、イギリスの“シェフコ SHEFCO”社製キャビネット。恐らく1930~60年代頃に製造されたビンテージ品です。
調べて見ると、同じくミッドセンチュリー期に製造された似た仕様のキャビネットをミントグリーンやオレンジ、ライトブルーなどパステルカラーでペイントしたものがいくつか出てきます。
どうやらそれらはブラウンカラーをリペイントしたもののようで、こちらは木の表情がはっきり確認出来るオリジナル仕様です。ビンテージらしさもありながら日常に溶け込みやすい色味ですね。
まずは上段から見ていきましょう。ささやかな装飾的フォルムでくり抜かれた開き戸にボーダーのモザイクガラスがはめ込まれ、180cmというなかなかの高身長ながらも上が詰まった印象はありません。
内部に塗られたクリーム色を柔らかく透過し、中身がふんわりと見えるため仕舞ったものを把握できます。まとまりが出るのも嬉しいですね。
中央に留め具用の柱がありますが仕切り板は無く、細長い食器も収納出来ます。背板には通気口が付き匂いもこもりません。
中段はフラップ式扉を開くとなんとホーロー製の作業台が。ギコーっと音が鳴ってしまいますが安定感はかなりあります。テーブルハイ約85cmと立っての作業にぴったり。
ストライプのガラス戸がまたミッドセンチュリー感満載で良い味出してます。そしてその下には「BREAD」「CAKES」の文字が書かれた小さなプレート付き!
イギリスではお菓子を家庭で手作りするのが一般的なようで、ヴィクトリアケーキやキャロットケーキを作って入れていたのかも知れません。
フラップ扉の下には抽斗が2杯も備わり、左側にはこれまた良いグリーンなフェルトが貼られています。
傷付きやすいフォークやナイフなどは左側に、クロスや布巾などは右側にどうぞ。
下段は開き戸収納です。1列2段仕様ですがこちらも仕切り板がないため大きなお鍋やキッチン家電を収納出来ます。
そう、実は見た目のレトロな魅力もさることながら、収納力たっぷりなのです。1台あれば食器や家電、調味料にパン・ケーキを一カ所に収められます。
開閉のスムーズさなどは新品の家具には敵いませんが、楽に使うより雰囲気を重視したい、でも機能性もやっぱり大事という方におすすめです。
最後は細部のご紹介です。シェフコのロゴがしっかり入ってます。焼き印やシールで社名が入っているのも良いですが、立体だとより愛着が湧くのは私だけでしょうか。
把手は握ると角が鋭利で若干痛いのですが、ビンテージならではの気高さとして喜んで受け入れます。なによりオーク材とこのシャープなフォルム&メタリックな質感の組み合わせがたまらないので無問題です。
通気口のデザインもただの円形と言えばそれまでですがキャッチーで可愛らしく、こういったディティールのデザインにこそ映画に出てくる憧れの家具らしさが詰まっている気がします。
本日はUKビンテージのシェフコ社製キャビネットをご紹介しました!
内部のクリームカラーや「ケーキ」プレート、ガラス戸など全ての要素から魅力溢れる物語が生まれそうな逸品です。
映画に出てくるようなキッチン作りの1ピースとして、是非取り入れてみてはいかがでしょうか?