GETAMA
GE290A Easy Chair with Ottoman
Yチェアみたいにアイコニックではないけれど、ウェグナーのソファといえばこれ!といわれるほど最もポピュラーな「GE290」。
実際に目の前にしても、いわゆるデザイナーズ家具によくある個性的で主張的なチャームポイントはやっぱり見当たりません。
でもこれも目論見通り、計算のうち。だからこそ誕生から70年以上経った今でもロングセラーを誇る名プロダクトなのです。
美しき心地よさ、ここに。


できる限りシンプルに、純粋に。ウェグナーが生涯にわたり持ち続けたデザインに対する基本理念は一貫していました。
しかも自身が木工職人だったバックグラウンドから「デンマークの森に住む良き職人だったら、これを手作業でどう作るか」と常に考えていたといいます。

とりわけ椅子に対しては「座ってこそ」との揺るぎないこだわりをもっていた氏。極力用いる木材の無駄を省き、構造は端正に、接合部や底面ですら一切妥協することなく、どこから見ても美しくなくてはならない。
こうして言葉にするとかなりの頑固者だったのでは?と思ってしまうほどですが、職人として譲れない信念が傑出した美しさへと繋がっているのでしょう。



ただし、鑑賞するためではなく人が使ってこその美しさ。つまり宿すのは日本でいうところの用の美。それ故に際立ったチャームポイントを持ち合わせないことこそが、ウェグナー作品の真髄です。
もちろんこちらのハイバックモデル「GE290A」もパッと見て目を引く象徴的なデザインはありません。それでも緩いくの字を描くラダー状の背もたれや後傾するシートから繋がって伸びる後ろ脚、太く直線的なアームなどひとつひとつのパーツにもれなく意匠を感じさせます。


丁寧に作られた各パーツたちはしっかりと組まれ、安心して身体を預けられる強度と高いリラックス感を生む。しかも今回はGETAMA(ゲタマ)社によるビンテージならではのスプリングコイル内蔵の背座クッションが反発力のある掛け心地を生み出します。
さらに、RYGHYNDE社製のファブリックは販売当時のオリジナル。その分傷や汚れも残りますが、経年の付加価値は何ものにも代えがたい魅力です。



ありがたいことに、インプションで働く中で数々のウェグナー作品に触れてきました。それはもう見飽きるほどに…と言ったらちょっと語弊があるかもしれません。
そう、氏のデザインはシンプルで純粋。つまりは普遍。飾り立てることもなければ奇をてらうこともなく、食傷する要素がないのです。
GE290Aにおいてはヘッドレストの位置はしっくりくるし、アームはつい撫でたり掴みたくなり、いつまでも座っていたくなる(オットマンがあればなおベスト)。ウェグナーによる美しき心地よさを侮ってはいけません。











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