OBJEKTO
PAULISTANO ARM CHAIR
ニューヨーク現代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションは計20万点を超えるんだそうです。
建築・デザイン、ドローイング・プリント、フィルム、メディア・パフォーマンス、絵画・彫刻、写真の6つの分野で、1929年の設立から現在まで永久に収蔵されているんだからそれはもう莫大な数にもなるはずです。
キュレーターが厳選したアイテム=手が届かないイメージ?いいえ、そんなことはありません。
世界的な名品はもちろん、日本で言うとスガキヤのラーメンフォークなんかも選ばれていたりして、なんだか親近感が湧いてきます。
余すことなく味わいたい
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とはいえ、MoMAが認める優れたデザイン。そのステータスがあるだけで箔がつき、より輝かしく思えるもの。
こちらの「パウリスターノアームチェア | PAULISTANO ARM CHAIR」もまた、そんなお墨付きのあるプロダクトのひとつです。
デザインを手掛けたのは、ブラジルを代表する建築家・Paulo Mendes da Rocha(パウロ・メンデス・ダ・ロシャ)。
プリツカー建築賞の受賞など本国では巨匠と称されるとともに、1970年に開かれた大阪万博のブラジル館を設計するなど、実は日本でも活躍した大重鎮です。
1957年、29歳の時にコンペで勝ち取ったのがサンパウロの競技場「パウリスターノ・アスレチック・クラブ」の建設。そしてそのラウンジスペースのためにデザインされたのがこのアームチェア。
コンクリートや鉄を用いたダイナミックな建築を得意とする氏ならではの大胆さと美しさを家具で味わえる、贅沢な逸品といえるでしょう。
スチールロッドを折り曲げて作ったカンチレバー式のフレームに被せるだけのレザーの背座。これ以上ないほどに、なんてシンプルな構造。
でもこれほどシンプルなのに、さすがはラウンジ用の椅子。座る人の重みで心地良いしなりを生み出し、ハンモックのような快適な掛け心地を実現しています。
さらに、ゆったりとしたシート幅に加え、レザーを前後に動かすことで座りやすい位置を自身で調整ができる驚きの機能性も備えます。
また使い込めば使い込むほどになじむ本革仕様。体に沿った形状へと変化し、文字通り自分だけの特等席に育っていく過程もお楽しみ頂けます。
「適応することを望んでいる」という氏の建築に対する思想がそのまま落とし込まれたパウリスターノアームチェア。
今回はインダストリアルの風合いをまとったマットなスチールフレームにブラックレザーを合わせた、モダンかつクールな1脚です。
機能性と構造美の共存、そして経年変化まで余すことなく味わってほしい名プロダクト。誇らしい気持ちで極上の寛ぎをご堪能下さいませ。