artek
Vintage Dining Table
1935年に設立したフィンランドの家具ブランド、"アルテック artek"の作るプロダクトといえば、爽やかですらりと馴染むミニマルな佇まいがチャームポイント。
アルヴァ・アアルトの手掛けたスツール60に代表されるように、隅々まで計算し尽くされたデザインはどこか近寄りがたくも感じます。
しかし本日ご紹介するのは、ちょっと変わったひと手間が加えられた親しみやすいアイテムです。是非お付き合い下さいませ!
素朴なLレッグ
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今回入荷したのはビンテージのダイニングテーブル。あれ、なんだかいつも見るアルテックのテーブルとどこか違うような…?と感じた方もいらっしゃるはず。
実はこちらのダイニングテーブル、アルテックのテーブルやチェアに共通する特徴「Lレッグ」の脚先に、長方形のブロックが付いた珍しい個体なのです。
家具を大量生産するための新たな技術として、アアルトが家具職人と共に曲木技法を用いて開発し90年前に特許を取得したLレッグは、機能性・合理性・実用性、更にデザイン性に至るまで全てがパーフェクト。アルテックの50種類を超えるプロダクトに採用されています。
柔らかなカーブを描きながら90度に曲がり天板を垂直に支えるLレッグは4サイズで展開されていますが、通常は床まですとんと太さは変わりません。
しかしこちらはキッズサイズのアアルトテーブルのLレッグが流用され、更に高さ調節のためかひと回り大きな角材が取り付けられたオリジナリティ溢れる仕様。
角が削れころんとしたフォルムの高さ約11cmほどの脚先ブロックは靴のようにも見え、独特の愛らしいデザインに仕上がっています。現行販売品には無いハンドメイドの木工作品的な素朴さがたまりません。
また天板は脚部よりも製造年が古く、恐らく50年代に作られたと思われるリノリウム仕様。つるりとした質感に穏やかな光沢を蓄えています。
横幅122.5×奥行76cmと2~4人用のダイニングテーブルとして囲むのに適したサイズですが、贅沢にお一人用のワークテーブルや作業台としてのご使用もおすすめ。
それというのも、ビンテージ家具の醍醐味とも言える経年による変化や傷などのシャビーな表情がたっぷりだからです。
細かなひび割れが楽しい天板には緑、天板縁には青の鮮やかな絵の具の跡が残り、Lレッグの削れや経年により変化したバーチ無垢材の褐色も良い味出してます。
また、普段なかなか見る事はありませんが天板裏もなかなかの小慣れ具合です。何やら書き込みがしてあるようですね。子供が潜ってクレヨンで書いたのでしょうか?
アトリエで使っていたのかな、猫と暮らしていたのかも…などなど、想像が膨らみます。もし新たに傷や色を付けてしまっても、味として受け入れてくれそうな1台です。
そして現在学芸大学店には同じくアアルトデザインの611スタッキングチェアもございます。
バーチ材の作るすらりとしたアウトラインはもちろん、ブラックの天板とグレーのウェービングテープは相性抜群。完全なモノトーンカラーはちょっと味気ないと感じている方におすすめの組み合わせです。
ビンテージらしさも持ち合わせつつパブリックな雰囲気漂うダイニングテーブルは、ご自宅からオフィス、ショップまで様々なシーンによく馴染み、ちょっと気分を上げてくれるような特別感も味わえますよ。
本日ご紹介したのはアルテックよりビンテージダイニングテーブルでした!
ビンテージアルテックの中でも同じ物が2つと無いユニークな仕様のダイニングテーブルと共に、新たな物語を紡いでみてはいかがでしょうか?