天童木工
ハコソファ
美術館や博物館など大きな文化施設の中にあるソファで一休みしたり、区役所のロビーで呼ばれるのを待ちながらぼーっとするのが好きです。
パブリックな内装に囲まれ、ひんやりとした空気が流れる中にいると、家よりも落ち着くような気がします。
本日は、そんな感覚を家の中で感じられる、偉大なデザイナーがある施設のために手掛けたソファをご紹介いたします。
「ハコ」で寛ぐ
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今回入荷したのは、天童木工より3人掛けのヴィンテージハコソファ。ハコシリーズは、1966年に開館した国立京都国際会館のロビー用ソファとして、1964年にデザインされたものが原型となっています。
デザインを手掛けたのは、渡辺力・柳宗理・長大作・水之江忠臣らと共にジャパニーズモダンデザインの礎を築いたインテリアデザイナーの1人である剣持勇氏。
戦後アメリカに渡り、批判を受けながらもアメリカンモダンデザインを学び刺激を受け、他国の視点と日本のものづくりを融合させたデザインで数々の名作を生んだことで知られています。
ラタンチェアやカブトチェアなど、同氏の作品は身体を包み込むような形状のものが多く見られますが、ハコソファもその名の通り箱型になっており、クッションが側面にも差し込まれています。
アームに隙間が無いことで窮屈に感じるのでは?と思いきや、クッションは厚さ約8cm、フレームも天童木工の高い成形合板技術によって厚さ約2cmと薄く作られているため閉塞感はさほど感じません。
全ての角にカーブが付けられ、プライウッドのしなやかさを直接感じられるようなシルエットは他に類を見ず、直線と曲線が心地よく混じることでフォーマルでいながら柔らかな印象に仕上がっています。
経年変化による豊かな色合いと真っすぐ流れる杢目の静かな表情も現行販売には無いチーク材フレームならではです。
クッションはレザー製で、夏場はひんやりと涼しく、肌触りも滑らか。冬場はブランケットなどと併せてのご使用がおすすめです。ウレタンフォームのしっかりとした弾力はやっぱり少しパブリックな雰囲気で、背もたれだけでなくアームにも身を預けられるのが嬉しいですね。
アイボリーに近いベージュ系カラーは鮮やかな褐色のフレームとの組み合わせもヴィンテージらしく、どこか懐かしい空気をお部屋に運んでくれます。
後ろ姿も美しく、部屋の中央に置いても景観が崩れることはありません。木製のチェストやキャビネットと並べても統一感ばっちり。
ご家庭にも自然に馴染むデザインですが、喫茶店などの店舗什器としてやオフィスの休憩スペースなどに置けば、時間を忘れてゆったりと寛げると思います。
北欧ヴィンテージやミッドセンチュリーのローテーブル、デザイナーズのラウンジチェアなどともしっくりくるのは、シンプルでいて唯一無二な剣持デザインだからこそです。
本日ご紹介したのは、剣持勇氏がデザインしたハコソファでした!
国立京都国際会館で使用されていたということもあり、フォーマルな空気感もありながらヴィンテージらしい懐かしさも兼ね揃えた日本の生活空間によく合うソファだと思います。
ゆったり寛げる大型のソファをお探しの方、ぜひ剣持デザインを検討されてみてはいかがでしょうか?