ISETAN Original
"Teak" Dining Chair
「ジャパンディ」というインテリアスタイルをご存知でしょうか?
それは、北欧の "スカンジナビアデザイン" と、日本の "和" が融合したインテリア。
北欧と日本、豊かな自然と近い距離感で暮らしが営まれてきた両者には多くの共通点が存在していますが、それぞれで培われてきた"洗練"と"居心地の良さ"を融合させた「ジャパンディ」は、今最も新しく 魅力的なインテリアスタイルとして欧米を中心に大きな注目を集めています。
北欧スタイルに漂う"和"のテイスト、上質な空間を演出する一脚。
そんな "ジャパンディ" ですが、我々日本人にとっては一昔前から既に暮らしに浸透しているインテリアスタイルと言っても過言ではなく、その歴史はミッドセンチュリー期にまで遡ります。
当時は北欧モダンデザインの黄金期と言われ、北欧モダンが世界中に普及していった時代。
日本国内では戦後の高度経済成長の波と共に「世界へ向けたもの作り」が盛んに行われた時代でもありました。
当時日本で北欧モダンに習ったデザイン家具が多く生み出された事は勿論、より日本の暮らしや日本的な美観にも適応した 大変高い完成度を持つ家具が多く生み出され、それらはビンテージ市場でも人気のアイテムとして知られています。
そんな歴史の中で生み出されたのが、こちらの一脚。
製作・販売を行ったのは、国内一流の百貨店として知られる "三越 伊勢丹"。
当時北欧から輸入された名品達と肩を並べて展示販売されていたと思われる一脚となっており、いかに国内での家具作りに力が注がれていたのか、その熱量を伺い知る事ができるようです。
シンプルで無駄の無いフレームワーク。
横から見ると後ろ足からシートバックにかけて角度が付けられており、背もたれにも絶妙な曲線が取り入れられる等、北欧スタイルを感じさせる装いです。
しかし角を残した各フレームの造形が何処か日本的で、シートの形も"桝形"を想わせるような印象を残します。
北欧のチェアでも同じ四角くシンプルなシートフォルムのものはありますし、こちらは座面手前側にほんのりと削り出しがある等優しいフォルムである筈なのに、実際に見るとやはり日本的な端正さが感じられるのです。
しかし多くの巨匠デザイナーを虜にした銘木 "チーク" の奥行きある表情は多くの北欧家具のそれと同じ。とても上質な風合いです。
世界三大銘木として名を馳せるチークですが、現在"ミャンマーチーク(本チーク)」は輸出が厳しく制限されており、今となっては上質なチークが使用された家具を見る機会は少なくなってしまいました。
こうして質の高いチーク無垢材が贅沢に使用された家具はそれだけでも価値があり、ビンテージならではの魅力としてご検討されるお客様も多くいらっしゃいます。
試しに座ってみると、自然と身体にフィットする心地よい掛け心地。
背もたれの背板が丁度背中のラインに合わせて削り出されており、木製でありながらとてもしっくりと馴染んでくれて、ダイニング用途としてとても使い易い一脚です。
またシートはimptionにて新品のファブリックに張り替え済み。
これからも永くお使い頂けるコンディションとなっており、初めてビンテージ家具をご検討される方にもお勧めの一脚となっております。
洋室から和室まで幅広く馴染む、心地よくも思慮的な佇まい。
拘りの職人業による確りとした作りからは、説得力ある高級感が漂います。
和モダン、北欧モダンには勿論、"ジャパンディ"なインテリアコーデにもぴったりと映える一脚。
お使いの空間に上質なアクセントを添えてくれることでしょう。
この度2脚での入荷となっておりますので、お探しの方は是非この機会に併せてご検討頂ければと思います。