French Vintage
Vulcanised Fibreboard Box
本日は、フランスで製造された "バルカンファイバー製ボックス" 2点を併せてご紹介いたします。
何よりも特別と言えるのが、本物のビンテージならではの圧倒的な風格。
そして味わいに満ちた、その佇まい。
数あるストレージボックスの中でも必見、イチオシのアイテムとなっております。
唯一無二の存在感を演出する、フランス製コンテナ。
ヨーロッパで作られたビンテージトランクケースを見ていると、必ずと言っていいほどに登場する素材、"ヴァルカナイズドファイバー (バルカンファイバー)" 。
それは、紙に由来する木材繊維等から作られる 強靭なファイバーボード。
1850年頃に英国で発明されてから、「グローブトロッター」等の一流ラグジュアリーブランドがスーツケースの素材に採用したことで、一躍有名となりました。
丁度その時代には、いわゆる "ボール紙" をベースに作られたケース類も沢山作られていたのですが、
バルカンファイバーはそれらとは根本的に異なる処理 (加硫) によって作られており、ボール紙とは別格の堅牢性、綿密な質感を持つ事が特徴です。
言葉にするならば、レザーよりも丈夫で、金属よりも軽量。
一見硬い板なのですが、力を掛けると自然と撓む程度の柔軟性があり、使っていく事でレザーのように人肌に馴染みながら、しっかりと外部からの衝撃を吸収してくれる、ケースの素材として理に叶ったと言える素材です。
そして、日々の中でゆっくりと湿度を吸ったり乾燥したりを繰り返す事で、その場に一番馴染んだ状態で、ぎゅっと硬度を増していくのもバルカンファイバーならではの特徴。
現代においては、その絶縁性の高さを活かして電子回路の基盤等に使われていますが、
上記の特徴から、バルカンファイバーの製品は他の素材にはない独自の表情があるものとして、ビンテージ市場でも大変人気があり、高値で取引されています。
さて、こちらはフランスで製作されたビンテージの「バルカンファイバー製ボックス」。
軍用とも言える程に重厚な作りで、しかし何処かブロカントのような気品さえも漂うその佇まい。
こういった雰囲気はヨーロッパのビンテージならではのもので、インテリアとしてご検討されている方にとっても、なかなかに魅力的なアイテムなのではないかと思います。
こちらはネームホルダーでしょうか?
大きめなので中の表記が分かり易そうですね。
バルカンファイバーの接合部にはひとつひとつ丁寧な鋲打ちが施され、各周囲をスチールフレームでがっしりと囲った、職人芸を感じさせるディティール。
ビンテージならではの贅沢な作りと言えるでしょう。
多少乱雑に扱っても、このスチール部分がしっかりと角等の重要な部分をカバーしてくれているので、バルカンファイバーに直接傷がつくような事がなく、気兼ねなく使える設計となっています。
必要として采配された各部パーツ達が見事に一体感を奏でた、知恵を感じさせる作り。
実際に触れてみた所とても扱い易く、実用特化型の製品であることを体感していただけるはずです。
長年使う中で出てきた撓みも、再現し難いルックスを生み出しており、端的に言ってしまえば、兎にも角にも「カッコイイ」!
そして、ダメ押しとなるのが「スタッキング仕様」であるという点。
ただ何となく重ねられる。のではなく、頂部へ向けてすぼんだ形状&底の部分にしっかりと"受け"が作られている事により、がっしりとスタッキングできる作りになっているのです。
2つ重ねた姿も、非常に画になって素敵ですね。
当時のフランスで作られたからこそのビジュアル。
是非2点併せてご検討いただければと思います。
ホームユースでは衣装ボックス、工具入れとして。
個人的には、放送や音響に関わる現場で、長さのあるコード類をまとめて入れて移動させるのにもぴったりのボックスだと思いました。
または、アウトドアギアを車に積む際に使用するボックスとしても、抜群の存在感を発揮してくれるはず。
空間にも、写真にも映え、さり気なく熱い注目を集めてくれる。
そんなとっておきのアイテムとなってくれることでしょう。