Driade
Jelly Slice
本日は透明なガラスに厚みを持たせ、光の屈折で色の層を表現したミニマルデザイン" ドリアデ / Driade "『 ジェリースライス Jelly Slice スクエアテーブル 』のご紹介♪
液体の額装


" フィリップ・スタルク / Philippe Starck "は、現代で最も有名且つ影響力を持つと云われているフランスの建築家兼デザイナーです。伝統的な美しさに固執せず、人の意表を突く様な斬新なアイデアや遊び心を加える事を得意とし、新しい素材や技術を積極的に取り入れる先駆者としても知られています。
ガラスという透明素材に対し、「透明」である事を「存在の消去」として解釈するスタルクの視覚表現。天板をよく見ると透明と不透明の層になっています。ガラス特有の青みが抑えられ、極めて透明度の高いエクストラクリアガラスを使用し、ライムグリーンにカラーコーティングされた底面が濁る事なく、ダイレクトに目に飛び込んできます。


光が厚いガラス層を透過して底面で反射し、再び目に届くまでの間に「プリズム作用」が働き、見る角度により色の深みが変化。単なる平面ではない立体的な奥行きが生まれます。
ぷるんとした質感のまま、四角くスライスして取り出した" ゼリーの薄切り "の様なガラス天板。ポップで軽快なネーミングに油断し、気付けば底なき透明に脚をすくわれる。これはそんな知的な罠が仕掛けられた芸術作品かもしれません。


僅か12mmの厚みでありながら、吸い込まれる様な色の奥行き。そこには物質としてのガラスを超えた「無限」が凝縮されています。スタルクは、12mmという物理的な限界を、視覚的な没入の入り口へと変え、空間に溶け込むアートの様な存在として設計しました。
それは現代アートの世界で、キャンバスという境界を越え、観る者を青一色の深淵へと引き込んだ、空と無限の芸術家" イヴ・クライン / Yves Klein "の表現に重なります。クラインが「色」によって精神の自由を求めた様に、このテーブルは「透明な層」によって日常の重力を消し去り、意識を果てなき虚空へと誘います。


フィリップ・スタルクが放つ「Jelly Slice」は、家具という概念を解体し、空間に一枚の抽象絵画を浮かび上がらせます。
化学的には液体に近い性質を持つガラス。その「過冷却液体」としての揺らぎを、四角い枠の中へと封じ込めました。それはまるで箱庭の中に永遠の静止を閉じ込めたかの様です。
厚みのある透明な層が光を屈折させ、視線を深淵へと誘う時、そこには日常の喧騒を消し去る「果てなき沈黙」が漂います。

溶けゆく静寂が 光を閉じ込める
果てなき沈黙に 意識を沈める











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