JIELDE
Vintage FLOOR LAMP
もう何十年も前のこと、占い師の人に「40代で特許を取るようなキッチングッズを発明するでしょう」と手相を見ながら言われたことがあります。突飛すぎて今でも忘れられずにいるのですが、未だにその片鱗すら感じることはありません。
とはいえ、“ 発明 ”なんて大それたことは言えませんが、何か不便なことを解消する便利グッズを閃くかもしれない!と、キッチンに立つ毎日。
これまでに作られてきた大発明もたぶんそんな小さな“ 悩み ”や“ 不具合 ”を解消するために生まれてきたんだろうななんて生意気にも思っています。
小さな悩み、閃きの種。
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さて、本日紹介するこちらのJIELDE(ジェルデ)のライトは、そんな“ どうにかしたい! ”の思いが作り出したアイテムのひとつ。
同社の創業者でありデザイナーでもあるJean-Louis Demecq(ジャン・ルイ・ドメック)氏が目をつけたのが、「アーム部分を頻繁に動かすために断線しやすい作業用ランプの改良」でした。

そこで生まれたジェルデのランプには、ご覧の通りコードが見えません。
アームにはもちろん、関節となるジョイント部分にも露出することがない画期的な構造は、見た目にもスッキリとしたデザインを叶えています(パリのミュージアムのアートコレクションに選出されるなど実際にデザインにおいても高い評価を得ています)。

ちなみに、この象徴的な丸い部品は、ジェルデ社が特許を取得している特殊な回転リングなんだそう。今回入荷したフロアランプにはその部品が3箇所ついています。
つまり、3箇所で角度調節が可能。定番モデルである「833 シグナル」と「ジグザク」のちょうど間を取ったような照明です。

見逃せないのはジョイント部分だけではありません。他のディティールにもぜひご注目いただきたいと思います。
まずは、360度くるりと回転するヘッド。

なんだか美しくて、つい何枚も写真を撮ってしまいました(だんだんUFOに見えてきたというのはここだけの話…)。

そして、風合いを存分に味わえる少し傷や汚れのあるベースとインダストリアル感満載のスイッチ。
現行販売のライトにはフットスイッチが用いられているので、ビンテージ品でしか出会うことのできないデザインでもあります。

ちなみに、“ MADE IN FRANCE Jielde ”と刻まれたプレートももちろん健在です。
なんだか工業的なイメージがあまりにもなさ過ぎて、「ジェルデ=フランス」が不思議な感じがするのは私だけでしょうか?

1950年当時は作業用として、“ 断線しない ”という安心感こそが画期的だったに違いないジェルデのフロアライト。現代では、工業用ランプでありながら、いわゆる“スタンダードな照明 ”となりました。
無骨な佇まいでインテリアにもすんなりと馴染んでくれるデザイン性もまた魅力。というわけで、TRUCK FURNITURE(トラックファニチャー)のソファにコーディネートしてみました(ソファの詳細は
コチラ)。
こんな風にソファの傍らにおいて本を読んだり、少し薄暗い部屋でヘッドを壁に向けて照らして間接照明を楽しんだり。お部屋に迎えたときの風景がしっかりと思い浮かぶ照明も、そんなに多くないはず。
とりあえずジェルデの隣でくつろいでいれば(もしくはデスクに向かっていれば)抱いている悩みが“ 閃きの種 ”に変わるかも?しれません。
