Knot antiques
KUROKI Ⅱ Cabinet
新たな素材が生み出される前、無垢材を多用したシンプルで重厚な造りが特徴的な古い和家具たち。
引っ越しや模様替えをしたり、居住形態がころころと変わりやすい現代にはどちらかと言えば不向きなものの、最近は若者の間でもレトロブームなどもあったせいか、日本の古い和家具を好んで使用する方が増えているように思います。
畳の部屋や古い日本家屋を見るとどこか安心するように、時代が変化しようと、日本人ならではのルーツは変わらずに残っているものだと感じます。
本日はご紹介するのは和洋問わず空間に溶け込み、ビンテージのような雰囲気を持つ、現代の暮らしにもマッチするアイテムをご紹介いたします。
古材が放つ趣き
家具の町・福岡県大川市に本社を構え、世界からも注目を集めている家具の総合商社” 関家具 “。
同社が運営する国内人気インテリアショップ“クラッシュゲート CRASH GATE”は、ビンテージや工業系、ナチュラルやクラシック等、幅広いインテリアテイストのシリーズを発表している「クラッシュクラッシュプロジェクト CRASH CRASH PROJECT」の家具を取り扱うインテリアショップです。
今回ご紹介するのは "ノットアンティークス Knot antiques" より「クロキⅡ キャビネット」。
クラッシュクラッシュプロジェクト内のブランド"ノットアンティークス Knot antiques"はビンテージやミッドセンチュリーと呼ばれる時期のデザインをコンセプトに生み出されたアイテムが多く、廃材や工業用パーツを活用し、鉄や木の素材感を生かした個性的で重厚感のある雰囲気が人気のブランドです。
シンプルな造形に加え、杉古材を使用することでジャパンビンテージアイテムを思わせる趣きの一台。
「古材」とは、一般的に解体された古民家などの木造建築物から取り出されたまだ使用できる木材のこと。
長年使用された木には傷や凹凸、パーツ痕が残っていたりしますが、それらの傷こそが木に唯一無二の表情を生み、一つとして同じものはありません。
経年によって木材の柔らかい部分がすり減り、硬い部分が残って凹凸として現れた表情は、日本の伝統技法である浮造り加工が施されたような風合いに。
墨色に近いマットなブラックカラーは暗く重い印象になり過ぎないものの、しっかりとその存在感を放っており、内側は杉材本来の色を残すことでガラス戸を通した光が反射し、明るく抜け感を演出します。
また、表面の凹凸やエッジ部分の擦れた痕から覗く木肌もまた味わい深く、このままの状態で綺麗に残すのも良いですが、段々と擦れて木材本来の色が多く表れた姿は、古民家などでも使用される焼杉板の様に美しい表情となって現れてくれそうです。
比較的軽量な杉材を使用している点や上下分割できる点などから引っ越しや模様替えの際も楽に行える他、上下の位置を入れ替えて使用することもできるため、抽斗の位置を用途やレイアウトに応じて変更することが可能。
現代の暮らしにも馴染みやすいノットアンティークスの「クロキⅡ キャビネット」。
無骨さがありながらも程良い抜け感を持ち、収納したアイテムの魅力を引きだしてくれる魅力的な一台のご紹介でした。