Carl Hansen & Son
CH53
デンマークのデザイン界において、最も創造性と独創性に溢れたデザイナー“ハンス・J・ ウェグナー”。
椅子の巨匠として知られる彼は、生涯500脚以上もの椅子をデザインし、その殆どが名作として国際的に高い評価を受けています。
本日はそんなハンス・J・ ウェグナーデザインの椅子の中で最も有名と言われている名作中の名作、通称「Yチェア」と同時期に生み出されたもう一つの名作。
巨匠の哲学が色濃く表れた究極の一脚です。
辿り着いた究極体
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家具をよく理解し、生活の道具として常に使いやすさを忘れないデザイナー、ハンス・J・ウェグナー。
芸術作品としての家具ではなく実用性を上手く共存させた家具として完成させる彼のデザインスタイルは今日まで多くの人々を魅了してきました。
それらはまさにデニッシュモダンの代名詞。
彼のデザイン全てに反映されたそのスタイルの根本には強いデザイン哲学があります。

同じテーマの作品を繰り返し新しくデザインする事で自身の世界を構築し、時代を超えたデザインを完成させたウェグナー。
「私にとってそれは、よりシンプルにしていく作業。4本の脚、座面、背、アーム、そしてそれをつなぐフレームというように、必要最小限なところまで、無駄をそぎ落とすということなのです。」
この言葉の通り彼は削ぎ落すデザイン法を繰り返していたそう。
CH53はまさにその究極体。
削ぎ落とす部分がこれ以上ない、ミニマムな設計になっています。

実用性とデザインの共存。
ウェグナーのデザインの最大の特長です。
彼はデザインすると同時に緻密な計算を行っていました。
目に見えない角度やスペース、それらの絶妙なバランスこそ彼のデザインの本質なのかもしれません。
この計算は絶妙なフィット感を与え触れるものを驚かせます。

滑らかなフォルムの美しさや座面の素晴らしさは職人の手によるもの。
完成までに100以上の工程を経て仕上げられています。
滑らかなフレームは手のひらに吸い付く様。
体温すらを感じさせるビーチ材の表情もウェグナーの意匠なのでしょうか。
身近な素材である木材の底力を見せつけられたような気分になります。

座面の程よいテンションはペーパーコードによるもの。
CH53の最大の特徴でもあります。
3本の紙を撚って頑丈に作られるコードは熟練の職人の手により丁寧に編み込まれることによって、頑丈さとしなやかさを実現しています。

究極のデザインは同時に究極のシンプルであると煽るハンス・J・ウェグナー。
彼はデザインに関して力強い言葉をのこしています。
「家具に裏表があってはいけない」
この椅子の哲学こそが世界中で今でも愛され続けてきた理由なのかもしれません。
特にCH53は背もたれの無い椅子、スツール。
360度どこから眺めても変わらない魅力にデザインのエネルギーを感じます。
実にシンプルな座り心地に走る緊張感。
辿り着いた究極体のご紹介でした。
