Eilersen
Capella Designed by Illum Wikkelso
北欧特有の長く厳しい冬を室内で快適に過ごすためにと、「飽きの来ないデザイン性」「長く使える実用性」などを追い求め、一つのジャンルを確立している北欧家具。
インプションでも様々な北欧家具を取り扱っておりますが、入荷の度にその品質やデザインに毎回驚きや新鮮さを覚えています。
本日はそんな北欧家具の中から、学芸大学店に入荷したビンテージのイージーチェアをご紹介いたします。
受け継がれるデンマークの名作
>>この商品の詳細を確認する
こちらはデンマークのEilersen(アイラーセン)社より販売された「Capella カペラ」イージーチェアです、
デザインを手掛けたのは同国デンマークの建築家Illum Wikkelso(イルム・ウィッケルソ)。同氏は1954年からオリジナル家具のデザインをはじめ、5年後の1959年にはこのカペラを発表しました。
「家具は接しては身体を抱き締めるようであり、離れては目を楽しませるために作られるべきだ」というコンセプトのもとチークやローズウッドを使い、繊細な彫刻のような家具を多く手掛けました。
高級木材のローズウッドを贅沢に使用、直線的でシンプルなシルエットに仕上げています。
飴色に光る濃淡の綺麗なフレームに、落ち着いたカラーの深い青が絶妙なバランス。
余計な飾りつけはせずに、高さも73㎝とコンパクトなのもありがたいです。
このシンプルさこそが、飽きずに長く使っていけるポイントの一つですね。
杢目の美しい接ぎ木で表現されたアーム。側面は丸みを帯びておりホールド感も◎
見た目のアクセントはもちろん手触りも心地良いです。
横から見たシルエットも美しく、角ばったフレームワークに斜めの座面と背もたれのコントラストが秀逸な一脚。
楽な姿勢に導くために傾斜した座面と背もたれが程よく体を沈め、座り心地は抜群。
底面にはアイラーセン社のブランドシールと、デンマークの家具における品質保証機関「DANISH FURNITURE MAKERS' CONTROL」の認定シールが貼られています。同じくデンマークのGETAMAやFritz Hansen、CARL HANSEN & SONなども加盟していました。
その品質保証の基準は決して易しいものではなく、椅子の場合のテストの一つは「70㎏の重りを乗せ前後に数千回揺れ動かす」というもの。また使用する材料や構造などのチェックを受け、少なくとも6か月の保護観察をクリアしなければ認証は受けられません。
ちなみに前述のテストでおよそ12万回の揺れに壊れることなく耐えたデンマークの椅子があるんだとか。
こうした厳正な品質管理が、長く使える北欧家具の地位向上に貢献したのだとまた一つ勉強させて頂きました。
現代ではDANISH FURNITURE MAKERS' CONTROLは役目を終え、このマークは現在生産されているデンマークの家具にはありません。
ビンテージのお品物ながら、状態はフレーム・クッション共にグッドコンディション。
品質はもちろんのこと、大切に扱われてきた証です。
北欧の人々は家具は財産として、親から子へ受け継ぐものだそうです。
そんな一生モノの家具をお部屋に迎え入れてみてはどうでしょうか。