Artemide
 TOLOMEO TAVOLO Desk Light

優れたデザインの照明は、ただ暗闇を照らすだけのものではありません。

そこにある空間の表情を変え、雰囲気を生み出し、時には人の感情にまで影響します。

空間の骨組みをつくるのが建築なら、その空間に魂を宿すのが照明です。

今回ご紹介するのは、世界的建築家が生み出した名照明。

イタリア発の照明ブランド、Artemide（アルテミデ)が手がけたデスクライト、TOLOMEO TAVOLO（トロメオ タボロ）です。

創造性に寄り添う、機能美という名の光

1959年に創業したアルテミデは、前衛的なデザインと緻密な機能美で、現代照明のアイコン的存在へと成長しました。

トロメオシリーズはその中でも際立った人気を誇り、実用性と彫刻的な美しさを兼ね備えた名作。

タボロは、デスク上に洗練された静けさとプロフェッショナルな佇まいをもたらします。

デザインを手がけたのは、イタリアデザイン界の巨星ミケーレ・デ・ルッキ。

ポストモダンを象徴するデザイン集団「メンフィス」の中心人物であり、建築から照明、プロダクトまで幅広く手がけています。

イタリアデザイン界を代表する一人として国際的に活躍し今尚あらゆる分野に影響を与え続けています。

その哲学が宿るこの照明には、単なる道具を超えた思想が感じられます。

特徴的なのは、アームを支える独自のワイヤー構造。

見た目は繊細で軽やか、それでいて安定感に満ちたデザインは、手にする者の創造力を刺激します。

シェードは360度回転し、光を自在にコントロールできるもう一つの手のような存在感。

ベースからのびるワイヤーのテンションによりアームの傾きを支える独自の構造。

華奢でスタイリッシュなアームを実現し、ライトの高さ・角度共に軽快に操作でき機能性も抜群です。

“タボロ”はイタリア語で「机」を意味し、その名の通りデスクやワークスペースでその性能を存分に発揮します。

コンパッソ・ドーロをはじめとする数々のデザイン賞を受賞し、世界中の美術館に所蔵されているアルテミデの代表作のひとつです。

トロメオならではの優れた安定性と自在な可動性、そして洗練されたデザインから生まれる上質な光。

空間に美しい光と静かな存在感を添える、タイムレスな名作のご紹介でした。