時代を超えて愛されるミッドセンチュリーファニチャー
”ミッドセンチュリー”と呼ばれる、1940~60年代に生まれた家具やインテリア。見るだけでワクワクするような自由かつ大胆なデザインは、新しいものに挑戦しようとするデザイナーたちの勢いがあって、とっても清々しいです。
改めて、ポップなデザインを象徴するミッドセンチュリー家具は、どこでどうやって生まれたのか。
その大きなターニングポイントとして、世界中に多大な影響をもたらした”第二次世界大戦”が挙げられます。
軍需産業が生み出した新素材の開発や加工技術の飛躍的な成長により、今までに無い自由な造形、更にはそれらの大量生産も可能に。戦勝国として豊かさを手にいれたアメリカは、経済的にも文化的にも発展を遂げ、家具やインテリアにおいては黄金期と呼ばれるようになります。
その盛り上がりは世界にも広がり、北欧からヨーロッパ、日本へと、今日まで愛され続ける名作が次々と生み出されました。
インプションが取り扱うアイテムの中でも、常にトップの人気を誇るミッドセンチュリー。どの時代にも通用する定番のスタイルとして、多くのインテリアファンを虜にしています。
この度ご縁あって、そんなミッドセンチュリー期に誕生した、イームズ夫妻やジョージ・ネルソンを始めとする計28点もの名作家具をお買取りさせて頂きました。
レジェンドデザイナーたちの名作が一堂に会する迫力たるや!見応え満点の集合写真と共にご紹介させて頂きます。
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チャールズ & レイ・イームズ|Charles & Ray Eames
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ラフォンダチェア
1961年、La Fonda Del Sol(ラ・フォンダ・デル・ソル)というマンハッタンのレストランの為にデザインされた、その名もラフォンダチェア。約4年前に一度だけ入荷していますが、今回念願叶って再び取り扱うことが出来ました。ハーマンミラーのビンテージシェルに、ファブリックにはジラルドデザインのマハラム社「ジェイコブスコート生地(マルチカラー)」を採用。定番のシェルチェアとは異なるベースとともに、レトロな華やかさをお楽しみ頂けます。1stビンテージ シェルチェア
シェルの製造がゼニスプラスチック社で行われていた時代から、ハーマンミラー社に移行した直後の1953から55年までという僅か2年ほどしか製造されなかった、ファーストのアームシェルチェアも一脚入荷しております。縁にロープを忍ばせて補強する「ロープエッジ」、シェルとベースを繋ぐショックマウントのサイズが現行品よりも大きい「ラージマウント」、パイプ状ではなく中身の詰まった鋳物の「Xベース」仕様。経年による色ヤケがございますが、当時のWネームステッカーもなんとか残っており、ビンテージならではの雰囲気を存分にお楽しみ頂けるコレクタブルな一脚です。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-a-8-1.jpg)
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Kチェア(イームズファブリック張り)
国内でも人気のカリモク60のKチェアに、レイ・イームズデザインのドットファブリックが張られた、ミッドセンチュリー好きにはたまらない組み合わせ。詳細は分かりかねますが、スタッフ間でも「初めて見る」と話題になった珍しい一脚です。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-2-25.jpg)
ヘラ・ヨンゲリウス 特別モデル
アルミナムグループチェアのいとこのような外観で、柔らかいクッションが付いたソフトパッドグループチェア。この可愛らしいファブリックはマハラム社によるもので、オランダ人デザイナーのヘラ・ヨンゲリウスがデザインしたパターンを採用しています。ヴィトラ製品のカラーディレクションを担当している他、先日同じく大量入荷したアルテックのスツール60に新たなカラーパターンを加えるなど、女性ならではの優しく愛らしい色彩が魅力的です。 こちらは2017年にハーマンミラー社にて行われたマハラム社ラグ&カーテンの新作発表イベントの際、特別に作られたイームズ家具のひとつ。発色の良いレッドカラーに、ブドウ畑をモチーフにしたドット柄ステッチのLayres Vineyard Small(レイヤー・ヴィンヤード・スモール)と、ホワイトフィニッシュのアルミナムフレームが美しいコントラストとなっている1脚。通常ではオーダーでしか作ることの出来ない特別なモデルとなっております。ヴィトラ社製 海外モデル
ヨーロッパでの生産ライセンスを持つ、ヴィトラ社製のアルミナムグループチェア。日本ではハーマンミラー社がライセンスを持っている為、国内では手に入れることの出来ない仕様となります。抜群の安定感を持つキャスターレスの4本脚が採用された脚部と、上品さを醸し出すえんじ色の滑らかなレザーシート。現在メーカーサイトでは、ブラック・グラファイト・アイボリーとベーシックなカラーの展開しかないようですので、彩りをプラスするカラーはオフィスシーンのみならず、ホームユースにもお勧めです。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-9.png)
ジョージ・ネルソン|George Nelson
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スチールフレーム デスク&チェスト
1950年代、ハーマンミラー社より販売されていたスチールフレームシリーズ。僅か10年程の短期間で60年代には生産を終了し、その後一度も正規復刻されること無く、年々希少価値が上がっています。インプションでは、数年前に一度だけ396 MODERN PALMSというメーカー(現在は廃業)のリプロダクト品が入荷しましたが、オリジナルのビンテージモデルは初めてとなります。リペイントを施して販売しているショップもあるようですが、こちらは特に手を加えることなく、オリジナルのままをお楽しみ頂けるコンディションです。チェストには、当時のメーカープレートもしっかりと残っております。(デスクのメダリオンは剥がれているようです。)DAFスウィベルチェア
彫刻のような美しい造形のDAF。イームズ夫妻が開発した成型プラスチックの加工技術を基に完成された形なのだそう。よく見かける組み合わせといえばスワッグレッグベースの仕様ですが、こちらはコントラストベースが採用された希少なビンテージアイテムです。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-a-6-1.jpg)
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ココナッツチェア
1955年に誕生した名作ココナッツチェア。「どこがココナッツなのか」と疑問が湧いた方もいるかと思いますが、実はココナッツを8等分したうちの1欠片を基にデザインされたそう。現在はハーマンミラー社で販売が続いていますが、こちらは2006年まで販売していたヴィトラ社による1999年製の個体となります。今までリプロダクト品の取り扱いはあったものの、正規品は初めて入荷しました。スチールフレーム シーティング
スチールフレームのデスク&チェストと同じシリーズ。2シーターと1シーター+サイドテーブルのモジュラーソファで、様々なシーンやニーズに応える汎用性の高さが魅力。こちらもオリジナルのコンディションで入荷し、座面裏にメダリオンがしっかりと残っております。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2024-04-a-11-1.jpg)
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パーチ ドラフティングスツール
1960年代、ハーマンミラーのリサーチコーポレーションの社長であった、ロバート・プロプストとジョージ・ネルソンとの協同で生まれた、AO-1(アクションオフィスコンセプトシステム)。オフィスワーカーの作業姿勢に着目した、立ち座りのし易いオフィス家具シリーズを開発しました。パーチは製図用のドラフティングスツールで、立ち作業の多いワークシーンでの作業効率を考慮したアームレストとシートの形状が特長。軸パーツを押さえながらシートを回転させることで昇降することも出来ます。ネルソンデザインの中でもかなりマニアックな知る人ぞ知る名品です。トレイテーブル
アイリーン・グレイによる名作アジャスタブルテーブル E1027のオマージュとして、1948年にデザインされたトレイテーブル 4950。2000年代の短期間のみヴィトラ社にて復刻販売されていますが、こちらはハーマンミラーによるオリジナルのビンテージモデル。更に、同社の中でも後期になるとトレイ裏のフレームがコの字型に仕様変更しますが、こちらは発表当初に採用されたT字型の希少な個体となります。E1027と同様の高さ調整機能を備えた実用性はもちろん、トレイ4辺に配された水返しのような天板の反り上がりがデザインに個性を与えます。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-10.png)
イサム・ノグチ|Isamu Noguchi
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プリズマティックテーブル
日本の折り紙に着想を得て1957年にデザインされた、幾何学的なフォルムが特徴のサイドテーブル。氏の最後の家具作品として、ヴィトラ社から製品化されましたが、一度生産を終了。2023年に再生産がスタートしていますが、グレーを基調としたカラーパターンでの展開となり、単色のホワイトカラーは廃番となっております。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-11.png)
ハリー・ベルトイア|Harry Bertoia
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ダイヤモンドチェア
ベルトイア自身が「空気と鋼の彫刻」と言い表している通り、強靭な造りながらも輪郭を与えたような軽やかな佇まいのダイヤモンドチェア。人間工学に基づいたカーブラインを描くワイヤーフレームが、見た目以上の寛ぎを与えてくれる傑作です。あらゆる角度から見て美しいフレームは彼が彫刻家であったことで頷ける部分ですね。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-12.png)
その他( Verner Panton & Jean Prouve )
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ハートコーンチェア
北欧デザイン界の"異端児"と評される、Verner Panton(ヴェルナー・パントン)。1967年に発表された世界初のプラスチック一体成型の椅子として知られるパントンチェアを始め、家具の概念を覆すような独自のスタイルで新たな時代を切り開いていきました。ハートコーンチェアは、その名の通り、ハート型のフォルムがアイコニックな一脚。オリジナルは1959年に発表されていますが、こちらは2004年にヴィトラ社より復刻されたモデルです。スタンダードチェア
建築家やデザイナー、エンジニアなど様々な顔を持つ、Jean Prouve(ジャン・プルーヴェ)。1934年にフランスのナンシー大学都市のコンペティションをきっかけに生まれたスタンダードチェアですが、こちらは2002年にヴィトラ社より復刻されたモデル。背座にダークブラウンのオーク材、脚部にビビッドなピンクをペイントした復刻品ならではのカラーリングといえます。現在は販売していないカラーのようで、中古市場でもほとんど流通していない大変希少な一脚です。シテ ラウンジチェア
1930年に発表されたCite Lounge Chair。大学寮のために作られたというところも驚きですが、29歳という若さでこのデザインを生み出してしまうのですからすごいことです。フレームのくぼみにレザーテープが回り、アーム部のみフレームから解放されて、たわみのあるアームレストを形成しているこのアイデアには脱帽です。![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/wp-content-uploads-2023-11-13.png)
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最後に
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