UK Vintage
Kidney Desk
長い時間を経るうちに、様々な要因が重なることで深みが増したビンテージやアンティーク家具。
伝統を重んじる文化が根強いイギリスは、古い家具も何世代にも渡って大切に使い続ける習慣があるそう。
時間の流れと誰かの手が加わることで生まれる唯一無二の深みは、現代でなかなか完璧に再現し表現することが出来ない、特別な魅力があります。
本日はそんな英国の美意識を感じ取る事が出来る、特別な魅力を纏ったUKビンテージ家具をご紹介させていただきます。
受け継がれる英国の美意識
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今回ご紹介させて頂くのは優美な曲線が美しいUKビンテージのキドニーデスク。
あまり聞き慣れない「Kidney キドニー」という言葉、英語で「腎臓」を意味するのですが確かにそう言われると腎臓に見える気もします、ビーンズ(豆)とかの方がまだ可愛らしく感じますが...
キドニーデスクが流行したのはヴィクトリア期 (1837年~1901年)の 後半からエドワード期(1901年~1918年)初めにかけて。
曲線的で華やかなデザインが多いヴィクトリア様式の特徴と、直線的且つシンメトリーで細かな象嵌細工が施されたデザインが多いエドワード様式の特徴がこのデスクにも所々に表れているのが分かります。
天板部分や側面には象嵌細工が施されており、流れるような杢目が一つの装飾として表現しています。
又、金属製の把手には花や植物をモチーフとした細かな装飾が施され控えめながらも華やかさをプラス。
デスク上部の3杯の小さなドロワーには文房具や小物等の収納に、デスク下部には広めのドロワーを備え書類などの収納にぴったり、機能性と造形美を両立させたデスクとなっています。
丸みのある形が可愛らしい机本体だけでなく、ネジネジと絞っているような特徴的な脚部も魅力的。
一般的に「ツイストレッグ」と呼ばれるこの脚部ですが、実は正式名称があり「Barley Sugar Twist バーリーシュガーツイスト」と呼ぶそう。
大麦「Barley(バーリー)」から作られた「ねじり飴」の形からアイデアを得ており、ねじった形の挽き物細工が17世紀後半のイギリスで作られ流行したのが始まりだといいます。
この当時木を削る刃をスライドさせる技術が開発されて造ることが出来るようになり、「木製家具の美的価値を高めるため」のデザインとして生まれたのがこのツイストでした。
主材に使われているのはチーク材・ウォールナット材と並ぶ世界三大銘木の一つであるマホガニー材。
ワシントン条約により伐採が禁止され、ほとんど中古市場でしか出会う事が出来なくなってしまいましたが、それでもマホガニー材の家具を所望するファンが絶えない人気の木材です。
高級感のある艶と経年で深みが増した赤みのある色、また「リボン杢(もく)」と呼ばれる光の当たり加減で縞模様が輝いて見える美しい木目も特徴的であり、家具の持つ上品さをより一層深くしてくれています。
コンパクトなサイズ感の為置き場所を選ばず、デスクとしては書斎や子供部屋に、コンソールテーブルやサイドボード的な役割としてリビングや廊下・エントランスに、店舗什器としてお使い頂くのもオススメ。
アンティーク・ビンテージスタイルにはもちろん、モダンスタイルにも合わせやすく、古き良き英国家具の重厚感と品のある佇まいは、お部屋をあっという間にクラシカルな雰囲気へと変化させてくれそうです。
長い時間が経ったからこその重厚感。塗装や加工で経年感を再現したお品物もありますが、やはり本物は質感がまるで違いもの。
同じものに巡り合うことはまず無いであろうビンテージとの出会い。
まもなく100歳を迎え、アンティークとして新たな歴史を辿っていくキドニーデスクをお迎えしてみてはいかがでしょうか。