manufactured by mealing brothers
Church Chair
心惹かれるアンティーク家具。
特にイギリスのアンティーク家具は長い歴史と伝統を色濃く反映しています。
時間を纏ったアンティーク家具を知るということは同時に歴史を知ること。
イギリスは伝統を重んじる文化が根強く、古い家具も何世代にも渡って大切に使い続ける習慣があるそうです。
そういった背景があるからこそ現代に引き継がれているのかもしれません。
本日紹介させて頂くのは教会で使われていた椅子。
チャーチチェアを紹介させて頂きます。
祈りと共にあった椅子
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その名の通り教会や礼拝堂で使われていたチャーチチェア。
1870年代の後半、教会での社会的な地位に対する障害が徐々に消えたことをきっかけに生まれたのがこの椅子でした。
以前は教会の隅で立ちながら礼拝していた一般庶民。
しきたりが変わるという事は環境も変わるという事でもあります。
教会は「礼拝堂の雰囲気を損なうことのないデザイン」、「コスト面から、同じサイズ、素材、形を統一」の2つを兼ね備えた椅子を生産することに。
1930年当時のイギリスでは多くの椅子職人が存在したこともあり、質の高い教会用の椅子が大量に製造されました。
これが現代にも残るアンティークのチャーチチェアです。
壊れにくく固い素材で出来ているという事でも知られるチャーチチェア。
現代まで残り続ける所以のひとつでもあります。
材質はエルム材とビーチ材が多く使われ、エルム材で作られたチェアの方が比較的古いものだそう。
堅牢さが特徴のエルム材を使うことによってチェアも頑丈に仕上がります。
今回入荷したのは1825年設立のハイウィコム、ウェストエンドロードのアベニューチェアワークスの家具メーカーが手掛けた一脚。
1900年代前半に教会椅子の生産を請け負っていた様です。
どこかコンパクトな印象もこのチェアの魅力。
歴史を感じさせながらびくともしない堅牢性は流石と言えます。
チャーチチェアの特徴は特徴は座面にも。
アンティークチェアとは無縁そうな座り心地ですが、実はかなり凝った“座繰り”という加工が施されています。
座面を身体のラインに合わせた曲線に削るこの加工法は教会で長時間話を聞いても疲れないようにする為の工夫。
実際に座っていただくと木材とは思えないほどのフィット感に驚かされます。
誰もが礼拝出来るようになったことで大量生産されたこの椅子。
沢山のモノを必要とする現代でこれだけの工夫と質を形にすることは可能なのでしょうか。
礼拝に対する想いと、深く根付いた「古い家具も何世代にも渡って大切に使い続ける」習慣こそが時間を超える家具を生んだのかもしれません。
歴史を感じさせながらびくともしない堅牢さには考えさせられるものがあります。
manufactured by mealing brothers Church Chair A
manufactured by mealing brothers Church Chair B