UK vintage
Draw Reaf Table
遂に7月も本日を含め残すところあと6日となりましたが皆様、如何お過ごしでしょうか。
今月世間を賑わせたプチニュースと言えば。
新紙幣切り替えが始まりましたね。
私はつい先日、初めて北里柴三郎の千円札をお釣りで受け取った際、時代の変化を肌で実感し、ちょっぴり感動しました。
20年間使われてきた野口英世の千円札も、流通量が減っていずれは歴史の遺物になっていくのでしょうか。
少し寂しい気もしますが、時代の変遷って、何だか浪漫を感じますね。
さて、本日はそんな歴史の重みを体現したような、重厚でクラシカルな佇まいのドローリーフテーブルが入荷しましたのでご紹介致します。
変わらないもの、移り変わるもの、創られるもの。
ドローリーフテーブルは元祖・伸長式テーブルとして有名ですね。
今尚UKヴィンテージ界隈では根強い人気を博しています。
ドロワーリーフと呼ばれる補助天板を左右に引き出すことで天板の広さを二段階に分けて変化させることが出来、最大で約1.7倍のサイズに拡張可能です。
普段は畳んだ状態でご使用頂き、来客時に広げて使うなど、ダイニングテーブルとしても、応接間のテーブルとしても活躍します。
スペースに余裕をもって使いたい方向けの作業台なんかにもお勧めです。
ある程度年代が経っているにも関わらず、元の造りが良いためでしょうか、天板も難なくスムーズに動きます。
また形状変形前、変化後ともガタつきもなく、しっかりとした安定感がありますのでお迎え頂いた後、すぐにご使用いただけます。
重みのあるエレガンスな雰囲気を助長しているのが、この特徴的な形状の脚部。
バルボスレッグ、別名カップアンドカバーレッグとも呼ばれる名前の通り2つのカップの口の部分を合わせたようにも見えるデザイン様式です。
イギリスのゴシック様式の僧院の柱にあしらわれていた球根を模したデザインが、バルボスレッグの起源と言われています。
こちらの個体に施されているのは、バルボスレッグが家具に取り入れられた初期の頃によく見受けられたチューダー様式になります。
球や錠剤のような長球を、プレーンな状態のまま装飾として用いる本様式。
シンプルながらも、渋みのある落ち着いた上品さを感じさせますね。
その後16世紀後半に入ると、エリザベス様式というカップ部分にデコラティブな装飾が施された派手なものが主流になり、更に17世紀にはジャコビアン様式という花瓶のような形状のカップにやや落ち着いたレリーフを施したものへと流行が移り変わっていきました。
UKヴィンテージですのでヨーロピアンスタイルのお部屋には勿論のこと、和家具や日本家屋的空間と組み合わせみても面白いかと思います。
輸入洋家具が流行った明治~昭和初期のハイカラな雰囲気、大正浪漫がお好きな方にもオススメの一品です。
インテリアコーディネート全般に言える事ですが、お部屋の家具全てを同系統のものに統一するのではなく、あえて別の様式の家具を厳選して、それとなくミックスするような遊び心を取り入れると、こなれたセンスのいいお部屋に見える気がします。
是非、ご自身でオリジナリティ溢れる合わせ方を模索してみていただければと思います。
一台置くだけで部屋の空気をガラリと塗り替える圧倒的な存在感。
心機一転、模様替えや自分だけの新たなスタイルのお部屋作りにチャレンジする火付け役として。
その形を時代ごとに微妙に変えながらも、長く受け継がれ愛されてきた伝統的なテーブルを取り入れてみるのは如何でしょうか。
以上、ドローリーフテーブルのご紹介でした。