UK Vintage
Drawleaf Table
ビンテージ家具の魅力は、その背後に息づく歴史にあります。
新品にはない独特のエッセンスが宿っており、それが見る者を惹きつけるのです。
現代の大量生産型の家具とは違い、かつての職人たちが込めた技術が、ビンテージ家具には色濃く残されています。
本日は、時の流れとともに品格を増した英国が誇るビンテージ家具をご紹介します。
英国が誇る格調美
こちらはイギリスのドローリーフテーブルです。
堂々とした佇まい、そして年月が木肌に刻んだ深い味わい。
その存在感には、一目で心奪われるものがあります。
重厚さと繊細さが見事に調和したこのテーブルは、まさに英国家具の美意識を体現した逸品です。
英国スタイルを象徴する家具のひとつが、このドローリーフテーブル。
その名の通り、左右にスライドする拡張板を引き出すことで簡単にサイズを変えることができます。
この機能的なデザインが、時代を超えて愛される理由のひとつです。
今回ご紹介するのは、クイーンアンタイプと呼ばれるスタイル。
この形式は、1702年から1714年にかけてのアン女王の治世に生まれました。
同時期のフランスでの装飾を惜しみなく施した華麗なデザインとは対照的に、英国ではシンプルで機能美を重視した洗練されたデザインが主流となりました。
この背景には、当時のフランスとの政治的な対立も影響していたそう。
そのスタイルの象徴が、動物の脚を模した「カブリオールレッグ」。
日本では「猫脚」として親しまれ、柔らかな曲線が生む優雅さが特徴です。
主材に用いられたオーク材も良い雰囲気。
重厚且つ深みのある美しい杢目をお楽しみ頂けます。
塗装剥げや傷も味わい深く、長い歴史を辿った証を視覚的に体感できます。
ドローリーフテーブルは使い勝手の良さも魅力のひとつ。
普段は4人掛けのダイニングテーブルとして、来客時には拡張して最大8名まで対応可能です。
また、店舗では商品陳列用の什器として、在庫や展示量に合わせて天板のサイズを変えるなど、用途に応じて柔軟に対応します。
ビンテージ家具は、時の流れや環境によって個性を育む存在です。
同じデザインであっても、その色合いや風合いは一つとして同じものはありません。
その個性が新たな空間に溶け込み、時代を超えた美しさと温もりをもたらします。
歴史と品格を宿しながら、現代の生活にもそっと寄り添う逸品のご紹介でした。