UK Vintage
Drawleaf table
"イギリスのインテリア"というと、皆様はどのようなイメージを思い浮かべますか?
私が一番に思い浮かべるのは、タイタニック号に備え付けられた豪華絢爛な調度品や内装です。
他には、ハリー・ポッターシリーズのホグワーツ城の内装、またはシャーロックホームズの世界観でしょうか。
ルイ16世様式やゴシック様式、ビクトリアン様式等、どれもそれぞれ時代が異なるものなのに、どこか統一感を感じてしまう。
それは何故なのか、少し考えてみました。
「イギリスアンティークの魅力」。
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まず初めに、本日ご紹介させていただく「ドローリーフテーブル」について。
「ドローリーフテーブル」は、メイン天板の内側にサブ天板を備えた構造を持つテーブルで、必要に応じて天板を拡張する事ができる事が特徴です。
こういった構造のテーブルは16世紀には存在しており、イギリスが発祥なのだとか。
こちらのような直線的なスクエア天板のものや、オーバル型のもの等様々あり、UKアンティーク家具の中でも特に人気の高いテーブルとなっております。
貴族が使用していたような家具が後世に残されている事は珍しくありませんが、このように庶民が使用する家具が比較的綺麗に残されている事は、実はすごいこと。
日本同じ島国であるイギリスは、ヨーロッパの中でも伝統を重んじる国として知られており、一つの家具を何世代にも渡って大切に受け継ぐという習慣があります。
歴代の中で付けられた傷も、その家具が持つストーリーの一部として大切に残されてきました。
様々な選択肢に溢れる現代においても、それは唯一無二の魅力となり、世界的に愛されるものとなっています。
豪華絢爛な家具から、一般家庭でに使われていたシンプルなダイニングテーブルまで。
そこに共通するのは、一目見ただけでその世界に吸い込まれるような深い趣、重厚感ではないでしょうか。
その秘密は、使用されている材料。イギリス家具の代名詞とも言える木材"オーク"にあると私は考えています。
オーク材の特長は、何と言っても堅牢な木質、綿密な肌目、そして虎杢と呼ばれる美しい杢目。
力強さと繊細さ、透明感を併せ持つ事から数々の彫刻やあらゆる内装、更にはお酒の熟成等にも使われ、「森の王」とさえ呼ばれているのだとか。
そして、このテーブルに使用されているオーク材は、まだまだ良質な材料が豊富にあった時代のもの。
今では目に見える所のみに使用される事が多いオーク材ですが、こちらは各部構造用の部材にまで無垢のオーク材を使用した圧巻の作りとなっています。
質の高いの材料を当時の職人が丹精込めて作り上げたからこそ、唯一無二の重厚感となって表れているのではないでしょうか。
イギリスアンティーク家具は、数百年以上も前から同じデザインのまま存在しているものも多く、デザイン自体にも由来があるそうです。
こちらのテーブルの脚部にも特徴的なデザインがあしらわれていますね。
これはバルボスレッグと呼ばれるデザインですが、その中でも比較的控えめなラインを描いているので、ジャコビアン様式期のスタイルかと思われます。
日本で言う所の"伝統文様"のようなものでしょうか。そう思うとちょっと親近感が湧いてきますね。
特別な手を加えずとも空間にすっと馴染むような扱い易さも、イギリスアンティークの魅力。
実際に長い間使われながら磨かれてきた風合いは何より説得力があり、お使いの空間に上質なアクセントを添えてくれます。
始めてのアンティーク家具にもお勧めできる逸品です!
様々な様式の家具が、それぞれの生活の中で大切に受け継がれてきたイギリス。
社交界に生きる貴族、パブで楽しく踊り明かす人々・・そんなドラマチックな日々のエピソードが時代を超え「イギリスアンティーク」に内包されているのかもしれません。