SVA Møbler Schou Andersen Møbelfabrik
Compass Chair
私は昔から、名前を付けるセンスがあまりありません。
ライオンのぬいぐるみには「ライ」。
白い犬のぬいぐるみには「アイス」。
子どもの頃からずっとそんな感じで、“これしか思いつかなかったんだろうな”みたいな名前ばかり付けていました。
だからこそ、物や作品にぴったりの名前を自然に付けられる人に、少し憧れがあります。
今回紹介する『コンパスチェア』も名前を聞く度に“なんてピッタリな名前なんだ”と思ってしまいます。
名前まで愛おしくなる椅子

このチェアをデザインしたのは、デンマーク家具デザイン界を代表するデザイナーKai Kristiansen。
家具デザインの巨匠として知られるKaare Klintに師事し、使いやすさと美しさを両立した家具を数多く生み出しました。
製造を手掛けたのは、1919年創業のデンマークの家具工房、Schou Andersen Møbelfabrik。
代表作「NV31チェア」や「No.42チェア」も製造していたことで知られています。

『コンパスチェア』の名前の由来になっているのが、前後に大きく開いた脚部のデザイン。
横から見ると、本当に製図道具のコンパスみたいなんです。
特徴をそのまま表している名前なのに、どこか響きに可愛らしさもあって、この椅子の雰囲気に凄く合ている気がします。
一度見たら自然と名前まで覚えてしまう、そんな魅力があります。

私がこのチエアを見て最初に思ったのは、「小さい高級チョコレートケーキみたい」ということでした。
チーク材の深みのある艶と、少し起毛感のあるファブリックの組み合わせが濃厚なチョコ菓子みたいに見えたんです。

実際に座ってみると見た目通りしっかり身体を受け止めてくれる安心感があります。でも、身体を預け切るというよりは、"自分できちんと座っている感覚"もちゃんと残る。
包み込み過ぎず、突き放さず、丁度良い距離感がとても心地よく感じました。

お気に入りの本を読みながら、コーヒーを飲みながらゆっくり座っていたい。
そんな何気ない時間を、特別にしてくれるチェアだと思います。































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