J.L. Mollers
Model No.71
確信をもって良いと思っているものを目にしたとき、よく「間違いない」と言ってしまいます。
最近はこの言葉を使いすぎて、間違いないことは良いことなのかと疑心暗鬼になっているほどです。
ただ、今回ご紹介する家具は、自信を持って言える間違いなく名作な一脚です。
間違いない一脚
1944年に創業した、「一生を共にする最高のダイニングチェアの宝庫」と称される家具ブランド・J.L. Mollers Mobelfabrik(J.L.モラーモーベルファブリック)。
そんな同社の創業者でもあるデザイナー、Niels Otto Moller(ニールス・O・モラー)がデザインを手掛けた『Model No.71』が入荷いたしました。
現行でも生産されていますが、今回のお品はビンテージです。
ビンテージにしか出せない木の質感や深みの増した色味が際立っています。
まるで波打っているかのようなシルエットを描く背もたれや、対照的に動きの少ないすっきりとした造形のレッグなど、洗練されたデザインが特徴的です。
全てのパーツを職人の手で無垢材から削り出しており、なめらかな造形がよく表れています。
こちらの座面は、布張りタイプ。
深みのあるグリーンカラーは、味のあるフレームと相性が良く落ち着いた上品さがある佇まいに一役買っております。
また、ウェービングベルトが張られており、ウレタンクッションも相まって包み込まれるような座り心地です。
フレームは、杢目・色味の美しいチーク材を使用。
滑らかな質感のために、引っ掛かりひとつ無い程丁寧に処理されており、その手触りの良さも大きな魅力です。
日々の暮らしにすっと馴染み、それでいて空間の質をひとつ底上げしてくれるようなシンプルで洗練されたデザイン。
その洗練された拘りによって脚の開き、座面の角度、全体のサイズ感等全ての均衡が取れており、360度どこから見ても美しい逸品です。
この一脚を実際に触れたことによって、間違いないを使う基準が上がってしまいました。