クラフトフェアの聖地
インプションで働いて数年、調べものをしていても、お客様とお話ししていてもよく耳にした≪クラフトフェア≫というワード。
今までの人生で触れてきたフェアといえば、土曜日の夕方、恵さんと鈴木杏樹さんのミュージックフェアくらいのものでしたが、あまりにも聞かれるワードに、これは知らなければならなかろう、と、いちばんおっきいヤツに行ってまいりました。
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六九クラフトストリート&クラフトフェアまつもと2018
今回行ってきたのはクラフトフェアまつもとと、六九クラフトストリート。
初めて降り立つ松本駅からシャトルバスはバンバン出ていて、乗り放題パス(¥500)があれば移動には困らなさそうです。最初のお目当て「10cm」のある六九通りまでは徒歩でわりとすぐなので、まずはそちらに向かいました。
"10cm"
駅から向かうとまず三谷龍二さんのお店「10cm」の看板≪YAMAYA≫の文字と子供の自転車、隣の空き地に建てられたマルシェのテントが見え、始まってすぐの時間だというのにすでに活気のある様子。
初めて足を踏み入れる10cmでは三谷さん、辻さん、岩田圭介さんの作品と並んで、おそらく当日目にする中でここが一番洗練されている…と、他を見る前にそう思わせるラインナップ。
入るときはそうでも無かったものの、出るときはすでに満員状態でなかなか身動きが取れず。そんなに広いお店では無いのに、入った時商品の並んでいた棚が帰りにはぽつぽつと空きが…その間約10分。恐るべき人気です。
"六九のマルシェ"
10cmを出たらすぐ左手、多分普段は駐車スペースとして使われているであろう空き地にはマルシェが。
京都のオオヤコーヒ焙煎所からオオヤミノルさんご本人がいらっしゃって、青空カフェをオープンしていました。
コーヒーを提供するオオヤコーヒのブースとジェラートを提供するFLAVÉDO(フラベド)のブース。

無論、両方実食!
アイスコーヒーに、スパークリングコーヒー(正確な名称は失念しました汗)
5月とは思えぬ日差しに到着早々ストローハットを購入していた、ほとんど寝ず始発でやってきた友人と…ありがたいやら旨いやら、小躍りしながらいただきました。
食に目が行き過ぎて、ほんの数メートル先にクラフト界隈の著名人たちが昨晩のカラオケの話をしているのを見過ごしそうになっていましたが、優れたアンテナを持ったお姉さま方の撮影会が始まり、ひゃーと言いながら(でも近づけない)「やまや別館」へ
京都「やまほん」と東京「さる山」の出店している「やまや別館」を見て「花屋ことの葉」や「ミナペルホネン」、さらにその先でも古道具のマルシェ。
バスに乗ろうと枡形広場に差し掛かるとミニクラフト展が開かれていて、気になる山ぶどうかごの作家さんと意気投合する友人。

十分堪能している様子ですが、クラフトフェア目当てに来たはずなのにまだあがたの森公園が見えて来ません。ひとつひとつのコンテンツが強すぎて歩みが進んで行きません。適当なバスに乗ったら目的地から離れて行って、やばい!
と途中で降りたら最早ここはどこだか分かりません。
……………
…………
………
…
"ついに到着!!"
そんなこんなであがたの森公園に到着。
(彷徨った話は割愛します)
会場はこんな感じ。

器も家具も、ありとあらゆる道具が並ぶ。
母校の芸術祭を思い出すような活気に溢れていて市場で流通している製品とは一線を画す尖ったモノや、逆にびっくりするほどシンプルなもの、イメージをのまま形にしたような不思議な造形のものなど、ほとんど作家自身が店頭に立っていることもあってか≪なまっぽい≫エネルギーを直に感じられました。
"個人的に気になった作家さん/小黒ちはるさん"
岐阜県多治見市で作陶されている小黒さん。
マグカップやボウル、プレートなど独特の厚みと丸み、マットな質感に映えるカラフルな色彩が魅力です。
小黒さんは東北芸大出身だそうで、「道具」にとどまらないエネルギーが宿ったような器の出来にもなんだか納得。

また、あがたの森でもクラフトフェアグルメに出会いましたよ!

七穀ベーカリーの揚げパンドーナツ、豆乳ドーナツとお花のハーブティ。
揚げたて。カリモチのドーナツ生地とニクニクしいソーセージ、自分で持っているのが勿体なく感じるほどキラキラ輝くハーブティ。
原宿当たりでインスタ映えを探す若者に持ってってあげたい美しさ…
練乳のような、甘味のシロップを入れると一気に色が変わります。
素敵やで~の一言です。美しいものを前に、食欲も相まって語彙を失いがちです。

全体を見終わったらカフェ≪Gargas(ガルガ)≫へ。

すでに暗く、外観は撮れませんでしたが、土蔵を改装した素敵な建物。
中は1階がカフェ&セレクトショップになっていて2階は展示スペース。ちょうど企画展開催中で、ゆっくりしっぽり作品をめでられる空間でした。
気兼ねなく落ち着ける雰囲気は作家さんにも人気のようで、クラフトフェア終わりの作家さんのたまり場のようにもなっていましたよ。
丸一日、弾丸で初めてのクラフトフェアまつもと。
クラフトの聖地と言われるこのイベントに行ってみて、普段東京に暮らしていて、お店や展示会など触れる機会に恵まれてかなり満足して過ごしていましたが、やはり、こういったものには足を運ぶべきだと痛感しました。
誰かが選んで現地から持ってきたものとの出会いも素敵。
しかし、現地に足を運んで、少し未成熟なエネルギーを感じながら宝探しのように歩き回ったり、東京以外に拠点を構えてそれぞれポリシーの元営業している色々なお店を見たり。
もう本当に聞きなれた、月並みなセリフですが、百聞は一見に如かず。
行ってみないと分からないことが沢山あると一日でも感じさせられたのでした。
今回は完全プライベートで行ってまいりましたが、
いつかインプションのみんなとこういう旅行も出来たらな~…
出来たらな~…
な~…
…。
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