Huonekalu Mikko Nuppone
チーク材 サイドボード キャビネット
「ブルータリズム」という言葉があります。
これは1950〜70年代を中心に広がった建築・デザイン思想を指し、素材の圧倒的な存在感を肯定し、大胆な陰影を利用し、構造をそのまま見せるといった特徴を持っています。
コンクリートの冷徹な佇まいを連想させるブルータリズムと、木の温かみを感じさせる北欧家具。一見すると、まるで正反対の概念のように思えるかもしれません。
しかし本日ご紹介するのは、そんな対照的な二つの要素が見事に融合した、まさに「北欧ブルータリズム」と呼ぶにふさわしい名作家具です。
北欧ブルータリズム

デザイナーは、1950〜60年代のフィンランドを中心に活躍したHiort af Ornäs(ヒョルト・アフ・オルネス)。
同時期に活躍した北欧の巨匠には、Hans J. WegnerやFinn Juhl、Alvar Aaltoらがいます。彼らの作品には軽やかで有機的な曲線という共通点があり、人間をデザインの基軸とした、生活に優しく溶け込む家具が多く作られてきました。
対照的に、Hiort af Ornäsが手がけたのは、建築的な規則性に基づいた直線的な構造と、木材の圧倒的な重量感を感じさせる家具でした。彼が手掛けたこのサイドボードは、まさに同時代のブルータリズム建築を彷彿とさせます。

一方で、太く長めの脚と、重厚感のある深く設計された収納部には、ばん馬のような大地を踏みしめる力ずよい動物のような印象を受けます。
これはチーク材の持つ温かみのある木目や、光を受けたときの柔らかな陰影といった素材的な要素に加え、北欧家具全体に共通する長い時間を心地よく過ごすための空間意識によるものではないでしょうか。

このように、有機的な曲線を特徴とする北欧家具とは異なり、むしろ直線的で重厚感のある構成によってブルータリズム的な印象を持つ家具でありながら、チーク材の温かみや動物を思わせるような存在感には、やはり北欧家具に共通する空間意識が息づいています。
その意味でこの作品は、いわゆる北欧家具の延長線上にありながらも、より建築的で質量感の強い、新しい「北欧ブルータリズム」とも言える存在です。

北欧家具ならではのクラフトマンシップあふれるこのサイドボードはメンテナンスをすることで経年変化を楽しむことができます。
深く設計されたキャビネットは収納力に優れ、中央には3杯の引き出しが設けられています。リビングスペースのサイドボードにも寝室の収納として使うこともできます。
奥行きのある天面にはオーディオ機器を置くこともできるかもしれません。

飽きの来ないシンプルなデザインは、日々の生活にやさしく寄り添ってくれます。
北欧家具が大切にしてきた、心地よい暮らしを支える一台として、安心感のある空間づくりに取り入れてみませんか。











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