特集:冬にこそ使いたい!あったか料理にぴったりな北欧のうつわたち ③

UPDATE: STAFF:ふじこ
特集:冬にこそ使いたい!あったか料理にぴったりな北欧のうつわたち ③

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北欧食器でぽかぽかする食卓を…

人気No.1とか言われるとちょっと買うかどうか悩んだり、日本中で流行している映画だと思うと観るのを迷ったり。どうもあまのじゃくみたいなんです。なので、王道より掘り出し物的な物の方に魅力を感じてしまうのですが、皆さんの中には同じように“ あまのじゃく ”を感じている方はいらっしゃるでしょうか? これまで2回にわたって北欧食器を紹介してきましたが、それらはいわば王道。誰もが知っているブランドで、北欧の食器と言えばこれ!というテーブルウェアを中心に掲載してきました。 (過去二回の記事は下記バナーからご覧下さいませ。) でも北欧食器ブランドはまだまだあります。そんなあまり馴染みのないメーカーにもスポットを当てるべく、今回の第3弾は少しマイナーな食器達をピックアップ。あまのじゃくの皆さん(もちろんそうでない方も)、お待たせしました! [toc]

ALUMINIA アルミニア

Royal Copenhagen(ロイヤルコペンハーゲン)をご存知の方は多いと思いますが、その前身となるブランドをご存知ですか?1863年デンマークに創業した『 ALUMINIA(アルミニア)』は、1882年にロイヤルコペンハーゲン窯を買収。社名はロイヤルコペンハーゲンとなりますが、1969年までの長期にわたってアルミニアの刻印も併用されていました。その後王室御用達であったロイヤルコペンハーゲンのロゴに統合されており、アルミニアの刻印は現在ではビンテージ品でしかお目にかかれないバックスタンプというわけです。ロイヤルコペンハーゲンが好きな方にもおすすめの北欧食器たちをどうぞご覧ください。

「 Lynæs 」

まるで編み目のようなライン模様が描かれた「Lynæs」。ライナスでしょうか?(すいません、読み方が分かりません。)この模様をどこかで見たことがある!という方は、まさしく“ ロイヤルコペンハーゲン通 ”。そう、「Tranquebar / トランクェーバー」シリーズとの色違いとも言われているこちらのシリーズは、ロイヤルコペンハーゲンよりもカジュアルで優しい雰囲気が感じられます。グレーの落ち着いた色味はどんなお料理にも合わせやすそう!オーバルの大皿、中皿とスクエアボウルを取扱い中です。年末にかけてイベントも目白押しなので、パーティーシーンでぜひお使い頂きたいシリーズです。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

「 ASSERBO アセッボー 」

上記の「Lynæs」と色違いのシリーズ「 ASSERBO / アッセボー 」。意味を調べるとデンマークの地名のようですが、トランクェーバーもデンマークの植民地だった南インドの地名を意味しているので、もしかしたら地名つながりのシリーズなのかもしれません。となると、デザイナーは「クリスチャン・ヨアヒム / Christian Joachim」?あと少しで解明できそうでできないなんともこのもどかしさがたまらないシリーズです。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

「 JUNIA ジュニア 」Nils Thorsson

くるりとカップの周りを囲うように描かれた葉っぱたち。彩度の低い黄色(黄土色?)が、温かみを感じさせます。厚みのあるぽってりとしたこちらのカップ&ソーサーにはミルクが似合いそう!ミルクティーやココアなど、心も身体もあっためてくれそうです。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

Royal Copenhagen ロイヤルコペンハーゲン

さて、先ほどは“ 前身 ”をご紹介しましたが、続いてはロイヤルコペンハーゲン刻印!デンマーク王室御用達というだけあって、とっても有名な北欧磁器ブランドのひとつです。が、今回は良く見るブルーフルーテッドなどの薄手のシリーズではありません。ちょうどアルミニアの刻印と併用されていた頃の食器には現行販売されているシリーズとは異なる魅力が満載です。バックスタンプの“ FAJANCE ”がビンテージ品の証。

「Tenera テネラ」Beth Breyen ベス・ブレイェン

“ ファイアンス(Fajance)焼き ”と呼ばれるこちらの焼き物は、淡黄色の土の上に錫釉をかけ完成させる技法で作られたもの。この「 テネラ / Tenera 」は、ニルストーソン率いる6名の若手女性デザイナーにより1958年から製作されたシリーズです。そしてその中からデザインを担当したのがBeth Breyen(ベス・ブレイェン)。白×ネイビーを基調に、りんごの断面に描かれた柄が本当に可愛い!手書きのダイナミックさと幾何学模様の繊細なデザインは、見ているだけでも素敵です。でもスクエア型の使いやすいプレートなので、ぜひ実用頂きたいアイテムでもあります。

EGERSUND エーゲルスン

1847年から1979年までノルウェーのエーゲルスンという土地にあった陶器メーカー、その名も『 エーゲルスン / EGERSUND 』。当初は土器の生産を中心に行っていたそうですが、1860年代から本格的に陶器の生産をスタートさせました。途中フィンランドの「 ARABIA / アラビア 」に統合され、スウェーデンの「 ウプサラ・エクビー / Upsala Ekeby 」に経営権が移ったのち、1979年にその歴史に幕を下ろしています。なんだか意外と波乱万丈そうなメーカーですが、ノルウェーの家庭でお客様をもてなすための食器として活躍し長年愛され続けるブランドです。

「KORULEN」

何と言っても美しいのはそのコバルトブルーの絵付け。花柄の可愛さったら、もうたまりません!華やかなのに稚拙になりすぎないのは、縁にあるブルーのラインのおかげかも?ラインの無いデザインを想像してみてください。どこか物足りなく感じませんか?引き締まった印象に見えるのは、きっとこのラインがあるからこそ。今なら大小ラウンドプレートに、ラウンドボウルをご覧いただけます。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

「 MIDI 」

当店では「MIDI」シリーズとして取り扱いをしておりますが、どう調べても見つからないこちらのシリーズ。同じ柄で海外での取り扱いはいくつか見つけられますが、国内だともしかするとあまり出会えないシリーズなのかもしれません。手書きの細いペンで描かれたような花と葉っぱ。ブルーとグリーンで色付けされていますが、この落ち着いた雰囲気に一目惚れされる方も多いはず。ハンドペイント感といい、色使いといい、可愛すぎませんか?とちょっと興奮気味になるくらいです。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

FIGGJO フィッギオ

1941年ノルウェー南西部の街、Figgjo(フィッギオ)で創業したテーブルウェアブランド『 Figgjo Fajanse / フィッギオ・ファイアンス 』。もともと家庭用食器を生産していましたが、合併したり社名を変更したりのすったもんだの末、“ Figgjo ”へ落ち着いたようです。世界中に輸出される食器はその丈夫さが特長のひとつで、ノルウェー国内では幼稚園の食器としても採用されるほどだそう。カラフルで元気いっぱいのデザインが人気のブランドです。

「 Tor Viking トール・ヴィーキン」Turi Gramstad Oliver トゥーリ・グラムスタッド・オリヴェル

ヴィンテージ食器の中で“ トゥーリデザイン ”と呼ばれる有名なシリーズがあります。それが、デザイナー「 Turi Gramstad Oliver(トゥーリ・グラムスタッド・オリヴェル)」が生み出したテーブルウェアたちです。つまり、この「トール・ヴィーキン」シリーズもトゥーリデザイン!しかもこの方、フィッギオの象徴とも呼ばれているほどなんだそうです。黄緑と青の色使いがさわやかなこちらのプレート。祖師谷店にはスクエアタイプが入荷しております。クッキーやチョコレートなど、おやつを並べて。

normann COPENHAGEN ノーマンコペンハーゲン

Jan Andersen(ヤン・アンデルセン)とPoul Madsen(ポール・マドセン)により1999年にデンマークで設立されたノーマンコペンハーゲンは、最も有名な北欧家具ブランドとして世界中で親しまれています。ブランドとしては若く、取り扱うのは食器ではなく家具が中心。と、これまで紹介した北欧ブランドとは若干異なりますが、瞬く間に北欧インテリアブランドのトップ集団の仲間入りを果たした最も勢いのあるブランドと言っても過言ではありません。そんなノーマンコペンハーゲンが作り出す食器は、これからの北欧代表のひとつになっていくのかもしれません。

「Familia Warm Dish S」Ole Jensen オーレ・イェンセン

まず目に飛び込んでくるのはそのユニークなデザイン。どう使うんだろう?と思っていたら、アクアパッツァのような大皿料理をこのお皿のまま食卓へ運び、料理を個々に取り分けたらそのスープを口から注ぎ入れることができる実はとっても便利なお皿です。そのままオーブンにも入れられるのも◎寒くなってきたこの時期に重宝するプレートは、アイデア次第で使い道も広がりそうです。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

STAVANGERFLINT スタヴァンゲルフリント

このマーク、何がモチーフか分かりますか?少し見えずらいですが、石鎚です。このユニークな刻印の持ち主は、1949年にノルウェーのスタヴァンゲルにて創業したStavanger Fajansefabrikk社。1952年にStavangerflint(スタヴァンゲルフリント)社に社名を変更したのち1968年にFiggjo(フィッギオ)社と合併していますが、1979年まではStavangerflintのブランド名で製造を続けていました。なかなかややこしいですが、実は人気のデザイナーも多数在籍したスタヴァンゲル社。インプションでもあまり頻繁には入荷しませんが、北欧の温かみを感じられるアイテムがたくさんあります。

「Brunette ブリュネット」Kåre Berven Fjeldsaa

落ち着いたモスグリーンカラーのプレートは、1960年代のスタヴァンゲル社を代表する人気のシリーズのひとつ「ブリュネット / Brunette」シリーズのもの。ダークブラウンやダークブルーの色違いも製造されています。この落ち着いたカラーリングにシンプルなデザインの組み合わせが人気で、ノルウェー国内でも愛用者が多いんだそう。お料理もノルウェー流に、温かい料理 + 温かいソースのメイン料理を楽しみたくなります。こちらのミニプレートはその取り皿として、いかがですか?※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

Porsgrund ポシュグルン(ポルスグン)

ノルウェーを代表する1885年創業の老舗高級磁器メーカー「ポシュグルン / Porsgrund」。ノルウェー王室をはじめ世界各国のノルウェー大使館、高級レストラン・ホテルなどで愛用されています。これまで紹介したメーカの中では珍しく、今でも現存しているブランド。碇のマークがポイントです。

Cup & Sauser (SORRY, No Information)

先ほどのStavangerflint(スタヴァンゲル)社のカップ&ソーサーにも似たデザインですが、渋いダークグリーンをベースにポップな三角の幾何学模様がレトロでミッドセンチュリーの雰囲気を漂わせています。残念ながらシリーズ名や製造年等の詳細情報を得られませんでしたが、現地ではPorsgrund(ポシュグルン)社は“ 集め甲斐のあるブランド ”と称されるほどなんだとか。デパートの食器コーナーに必ずあるような上品なデザインが多い中、こちらは落ち着いた北欧らしさを感じられる逸品です。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

Palshus パルシュス

Per linnemann-schmidt(パー・リネマン・シュミット)とその妻が1948年に設立し、夫婦で営んでいたデンマークの陶磁器工房「パルシュス / Palshus」。あのDANSK(ダンスク)の創業者としても有名な人気デザイナー、Jens.H.Quistgaard(イェンス・ クイストゴー)が1948~50年までの約1年半の間在籍していたデンマークの名窯のひとつです。1972年に閉鎖されるまで、短い期間でしたが素朴で独創的な作品を多く生み出した窯元のアイテム。ぜひこの機会に手に入れてみてはいかがでしょうか?

「Heering ヒーリング」Jens H. Quistgaard イエンス・クイストゴー

『Heering / ヒーリング」とは、ピーター・ヒーリングがデンマークで製品化したチェリーリキュール。つまり、こちらはデンマークの酒造用に制作された販促用アイテムです。クイストゴーのデザインが販促品!なんてとっても贅沢に感じてしまいます。三角トレーやプレートとしてもご使用頂けますが、お酒のノベルティということで灰皿だったのかもしれませんね。こんな素敵な灰皿に灰を落とすのかと思うと、やっぱり贅沢!と思わずにはいられません。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

Plate - SORRY, No Information

最小限の釉薬でマットな質感を特徴とした北欧では珍しい質感のアイテムを数多く作り出したシュミット夫妻。瓦やレンガ等に使われる一度焼成した土を使った作風は、日本の陶磁器に大きな影響を受けていたんだとか。こちらのプレートもまさに、和皿を彷彿とさせるデザインですよね。北欧食器をより身近に感じられる逸品。なんだか“ 侘び寂び ”すら感じさせる佇まいです。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

DITLEV Keramik

1956年、Henrik Ditlev Larsenがデンマーク・コペンハーゲンの北にあるLyngby(リュンビュー)という地に創業した窯、『DITLEV Keramik』。現代作家のようなほっこりするテーブルウェアが多く作られ、独特のフォルムや釉薬が特長的です。日本でもビンテージアイテムに出会える機会があるようですが、現在インプションでの取り扱いは1点のみ。と、なかなか貴重なブランドかもしれません。

Bowl - SORRY, No Information

まるで貝殻のような可愛らしい形が魅力的なこちらのボウルは、ざらざらとした質感で日本製?と一見見間違うほど!ユニークなフォルムですが、ちょっとした前菜やお漬物などを盛り付けるのに重宝しそうなアイテムです。シンプルなのに、盛り付けた料理を引き立ててくれそうな心和むデザインが◎

“ A ” DANMARK

メーカーやブランドのように“ A ”と記載してみましたが、これは刻印から読み取っただけのもの。このバックスタンプから、ブランドの正式な名前を見つけることができませんでした。どうしても紹介したくて、詳細をみつける前に先走って掲載してしまいますが、どうかお許しを!分かり次第またお知らせしますね!

Bowl - SORRY, No Information

北欧食器を探しながら店内を歩き回りましたが、抹茶茶碗かと思ってこの食器の前を通り過ぎてしまいました…これが北欧の食器?と思われる方もきっといらっしゃるはず。まるで漢字が描かれているようにも見えるデザインで、もしかするとこちらの食器も日本や中国から影響を受けているのかもしれません。ちなみに、もちろん抹茶茶碗ではなさそうです。スクエアボウルや小鉢としてお使いくださいませ。※こちらの商品はウェブショップ未掲載です。直接店舗までお問い合わせください。

SOHOLM スーホルム

創業1835年の歴史ある陶器メーカー、デンマークの『スーホルム / SOHOLM 』社。1996年までデンマークのボーホルム島という島で、様々な陶器を製造していました。味のある釉薬の風合いを生かしたデザインのストーンウェアが多いのが魅力のひとつ。どの作品も温もり溢れる素朴なテイストで、日本人の感性にも自然と馴染み食卓にも溶け込むアイテムばかりです。

Noomi Bachausen ノーミ・バックハウゼン

ダイナミックな花のつぼみと凸凹の質感。ハンドメイドの風合いをしっかり味わえるフォルムは、きっと1点1点仕上がりが異なるんだろうなぁと特別感を感じさせてくれます。日本の台所にあっても何の違和感もなさそう!そして、煮物がとっても似合いそうな器です。

「EJ64」Einar Johansen エイナー・ヨハンセン

釉薬がたっぷりと塗られた光沢感が美しい器たちも祖師ヶ谷大蔵店でご覧いただけます。濃淡のあるブルーとブラウンのグラデーションに、センスを感じて。こちらも日本の食器のようなデザインでありながら、三角と黒丸で描かれたハンドペイントの模様が北欧らしい印象です。まるで北欧と日本がコラボレーションしたかのような味わい深さをぜひご自宅でご堪能ください。

第3弾も最後までお付き合いいただきありがとうございました!まだまだ日本では有名とは言い切れないブランドやメーカーたち。マイナーな故に、正確な情報をお伝えできないアイテムもいくつかありましたが(もっと勉強しますね!)、こんなにバリエーション豊かなデザインに出会えるなんてと北欧ブランドの魅力を再発見しながらこのブログを書いていました。 “ 北欧食器 ”とひとことで紹介することも多いですが、知れば知るほど実感する奥の深さ。今回は少しだけ“ 通好み ”な食器を特集しましたが、少しずつおうちの食器棚に増えていくのが楽しみになりそうなアイテムばかりです!すでに北欧食器で毎日の食卓を楽しんでいる方も、これから使ってみたいという方も、この冬は北欧の暮らしを日常に取り入れて少しだけ温かくて贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
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