東山魁夷
二つの月 新復刻画
自宅の壁が寂しいので、可愛いポスターか奇抜なリトグラフが欲しいなぁと思っていた矢先に、素晴らしいアイテムがやってきました。
自分の欲しいもののイメージとは大分違いましたが、見れば見るほど引き込まれる、その美しさに惚れてしまいました。
本日ご紹介させて頂くのは、『東山魁夷』の作品のリトグラフです。
風景は心の鏡
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東山魁夷(1908-1999)は、奈良・唐招提寺御影堂の障壁画等で知られる、昭和を代表する日本の画家。
青や緑を基軸とした淡い色合いで描かれる風景画は、『東山ブルー』とも呼ばれ、見る人を魅了してきました。
森の中に白い馬が描かれた作品『白馬』は、その名を知らずとも見たことがある方は多いではないでしょうか?
今回入荷した作品は、1962年に魁夷が北欧へ写生旅行した際に制作した習作『二つの月』のリトグラフ。
構成の似た『月映』という、水面に移る月を中心に描かれた作品がありますが、こちら『二つの月』はその名の通り空と湖両方の月が描かれた作品です。
鬱蒼と生い茂る樹木に降り注ぐ 煌々と照る月明かり。
相反する闇と光。それを映す水面はまるで『自分を映す鏡』のようで、ハッとさせられます。
なんていうと、それっぽい事をいう『イタい人』みたいで気恥ずかしいですが、受け手によって感じ方が変わるのが芸術作品の良いところでしょう。
「風景とは何であろうか。私たちが風景を認識するのは、個々の目を通して心に感知することであるから、厳密な意味では、誰にも同じ風景は存在しないとも言える。ただ、人間同士の心は互いに通じ合えるものである以上、私の風景は私たちの風景となり得る。私は画家であり、風景を心に深く感得するのには、どこまでも私自身の風景観を掘り下げるより道はないのである。」 ~東山魁夷エッセイ集より~
東山魁夷曰く、「風景は心の鏡である」と言います。
最近読んだ仏教の本でも同じ様な事が書かれており、通る道は違えど、行き付く先にある真理は同じなのだなと、つくづく感じさせられました。
こういった東山魁夷の制作への想いを知ると、より作品への興味が湧き魅力が引き立てられますよね。
裏面のラベルにある通り、こちらは著作権者であった東山魁夷の妻である東山すみ監修のもと、限定製作された複製リトグラフ。
精巧でオリジナルに限りなく近い形で再現されておりますので、『本物が欲しいけど手に入れられない』という方の心は十分満たしてくれそうです。
現在の中古相場に比べ、大分お買い得な価格にて出品させて頂きましたので是非ご検討下さいませ。