NISSIN
puu dining table
デザインについて。
デザインというのはある意味、ものとその感情をつなげる電極のような役割を果たしているのではないかと思います。
その電極を流れるエネルギーというのは、デザイナーの思考や想像力というものがエネルギーとなって流れていくのではないかと考えています。
そしてそのエネルギー、デザインというエネルギーが物質化するために、材料だったり技術だったり、そしてその人が関わる労働というものが時間の中で費やされて、実際に具体化していくことを、私たちは『デザイン』と呼んでいるのではないかと感じます。
皆川明氏のインタビュー映像をいくつも視聴し、その中でも特にスッと得心したものを抜粋させていただきました。
今回のご紹介は同氏が『デザイン』したものの中でも極めて珍しいプロダクト。
二度目の入荷は叶わないかもしれない希少なアイテムのご紹介ですので、是非ご覧ください。
皆川明氏のデザイン
>>この商品の詳細を確認する
シリーズ名は「プー puu」。
フィンランド語で「森」を意味します。
飛騨高山の自然から生まれた木材を使い、見て・ふれることで自然の安らぎを感じられるシリーズです。
プーは日進木工から2003年に発表されたシリーズ。
2003年といえば、皆川明氏の設立した「ミナ mina 」が「ミナ・ペルホネン mina perhonen 」に改名をした年。
この大切な時期に満を持して発表したシリーズですから、同氏の強い想い入れが感じられます。
プーの特徴は曲木技術を駆使し、曲線を描いたシルエット。
秋田の曲げわっぱの技術を研究し、家具の加工へと昇華させた飛騨の家具の高い技術力が伺える部分となっています。
日進木工といえば、自社デザインに自信を持ち、70%以上が自社デザイナーによるもの。
他社のデザイナーを招くのは中々に珍しいこととされ、相当な信頼関係にあって実現された奇跡的なシリーズと言っても過言ではないでしょう。
家具づくりの産地は国内に複数ございますが、飛騨は脚もの家具を特に得意とする珍しい産地。
脚もの家具とは机や椅子などの脚がある家具。対して、箱もの家具とは箪笥やテレビ台、シェルフなどのこと。
通常、箱ものを起源とし、得意とする産地が多い中、飛騨は脚もの家具が起源とされ、その確かな技術力で国内でも一目置かれる名産地として知られています。
プーのテーブルは両翼を曲木にするのではなく、あえてアシンメトリーなつくりになっています。
雄大な自然や大地を思わせる天板~曲木側面に対し、立木のような2本の脚側は解放的で軽やかな印象。
見る方向によって表情が変わるテーブルですので、時折向きを変えてレイアウトするのも楽しみの一つですね。
今回一緒に写っているプーの椅子は残念ながら一足先に完売してしまいました。
椅子ももちろん希少なお品物ですが、テーブルは別格です。
正直、今回の入荷がなければ情報が無さ過ぎて存在自体一生確認できなかったかもしれません。
ここまで言っても過言ではない奇跡のプロダクト。
皆さんもぜひ、皆川明氏の想う「デザイン」をその目で感じてみてください。