Tendo
Heron
戦後の山形県旧天童市、大工や建具の職人が集まり天童木工家具建具工業組合が結成されたところから始まった天童木工。
人々の記憶に残る名プロダクトを手掛け、職人技と最新技術を駆使し今尚多くの名作を輩出し続けています。
本日ご紹介するのは、名作であるバタフライスツールと共に天童木工の歴史を作った一脚とも言われるヘロンチェアです。
成形合板技術の集大成
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デザインを手掛けたのは天童木工の開発部長を務めていた菅沢光政氏。
開発部門に所属し数多くの製品化に携わるとともに、自身もデザインを手掛けており、天童木工の歴史を語る上で外す事が出来ない人物の一人です。
こちらのヘロンロッキングチェアは1966年に製品化し、デザイナー菅沢光政の名を世に知らしめた作品。
以来、半世紀以上にわたり生産が続けられている天童木工の代表作の一つでもあります。
グッドデザイン賞も受賞しており、各方面からの評価も高いプロダクト。
プライウッドならではの曲線が美しく無駄のないシンプルな構造。
オーガニックなフォルムを形成するその姿は、山形に多く生息している鳥のサギにインスピレーションを受けデザインされたと言われております。
軽やかな2本の脚部やシートからバックレストにかけての美しい曲線を描いたフレーム。
座面と脚部のつなぎ目にコマ入れ成形の技法が使われており、一体成型された継ぎ目のないフレームが実現しています。
この製法は職人の高い技術が必要となり、世界に名だたる天童木工の高い技術力が伺えます。
バックレストの曲線は首から背中を自然に受け止めてくれる角度。
アームは細くシャープな印象ですが、手のひらから前腕が程よく置ける形状となります。
程よい弾力を持つクッションシートも相まって、身体へのあたりが心地良く癒しの一時をもたらします。
20世紀を代表する彫刻家イサム・ノグチも愛用していたとされるヘロンロッキングチェア。
時代は変わっても巨匠が愛した座り心地に変わりはありません。
毎日使う家具だからこそお勧めしたい逸品です。
長きに渡り愛され続けられている名作椅子を是非この機会に。