Berg Furniture
C90 Classic Foot-Stool
寒さは和らいでいるようでも、風が組み合わさってとても肌寒いと感じる今日この頃。
コート、マフラーももちろんですが、帽子やスカーフなど耳周りまで寒さ対策されている方を今日は良く見かけます。
そんな寒さの佳境の中でも、見上げてみれば桃の花はつぼみが花開く直前。
少しずつ春の様相が積み重なっているようです。
さて、本日は心地の良いスツールをご紹介させて頂きます。
温もりあるアイテムをお探しの方は是非最後までお付き合い頂けますと幸いです。
しっとりと、クラシック
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今回はデンマークのスツール。
スツールというアイテムは、一般的に背もたれのない腰掛けを指します。
「背もたれが無い = 人の背中に合わせるカーブが必要ない」という事もあり、家具というパーソナルなものよりかはオブジェのように置けるプロダクトが多い印象です。
アフリカの民族によるものや現代的なクラフトの切り株から彫り出したプリミティブなものがあれば、スツール60や剣持スツールのようにミニマルなフォルムに高い機能性を付与したものまで様々。
さて、今回はどんなスツールでしょうか。
見た目に心地よさそうなスツール。そう、これは心地よさにより焦点を置いた1脚。
製造したのは創業1974年、デンマーク老舗のファニチャーブランド ベルグ(バーグ)ファニチャー | BERG FURNITURE。
良質な北欧デザインを取り扱っていた百貨店三越や、現在ではスカンジナビアン・リビングさん等でも扱いがあり、その実力の高さを伺う事が出来ます。
メインプロダクトはソファやリクライニングチェアといったシーティング。優れた機械技術が生まれている現在でも革の選定や裁断、ステッチやアプホルスタリング(シート地の張り込み)は職人によるハンドクラフトが活かされています。
常に最適な手段を模索しながら作られており、その結果世界的な一流ホテルと認知されるリッツカールトンからは、採用した椅子が「8-hour-chair(8時間座っても疲れない椅子)」と評されその品質は折り紙付き。
ベルグファニチャーが掲げるコンセプトは「デザイン」「コンフォート」「エルゴノミクス」。人の体に寄り添うようなくびれたシートは見た目にも心地よく、ベルグファニチャーに通底するアイコニックなデザインです。
見た目にたっぷりのレザーは、自然なシボ感が良い表情。
約9センチと厚みのあるクッションフォームは革ひもによるハンドステッチで縫い合わせられクラシックな趣を感じさせてくれます。
四角の端から中央に向けてのくぼみは見る人を誘う素敵なデザインです。ビーチ無垢材と思われる5本脚も安定感がありますね。
回転機構が備わり、座ったままに360度無段階で快適にお使い頂けます。
また側面にあるハンドルは、捻ることで座面の角度を傾ける事ができるので、リクライニングチェアのお供としても抜群です。
そうこのスツール、元々はC90というシリーズのイージーチェアに合わせたオットマンとしてデザインされたのですが、ベルグファニチャーらしさが満点。先述のとおり単品でも気持ち良くお使い頂けます。寄り合いのスペースで椅子と並べて使う、なんというのも素敵ですね。
ちなみに職人が責任を持って製造するため、日本の松本民芸家具のようにアイテムには職人のサインが入るそうです。
普段は隠れる座面裏側には何やら手描きの文字が。ファスナーが固着しているためこれ以上開く事は出来ず断定は出来ないのですが、もしこれがそうならより使う事に愛着が持てそうです。
ロングライフデザインで現在でも製造が続けられていますが、現在定価はスツールのみで25万円強とその品質に相応しいお値段です。
現存するロゴシールから、おそらく比較的初期に製造されたビンテージと思われます。それでもシーティングメーカーとあって心地よい座り心地を変わらず提供してくれる流石の貫録です。
もしかさばらない、見た目に心地よい腰掛けをお探しならば間違いなくお勧めできる1脚。
家具の国デンマークに息づくその実力を、使いながらお楽しみ頂ける逸品のご紹介でした。