Herman Miller
2nd vintage Side shell chair
デザインはより良い世界をつくるためにある。
機能性や合理性を備えたデザインを追求したイームズ夫妻。
使う側の身になって考えるそのデザインスタイルは多くの名プロダクトを生み出しました。
本日ご紹介させて頂くのもまた、同氏が生み出した名作です。
永遠の椅子
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ミッドセンチュリー期を代表する名デザイナー、チャールズ&レイ・イームズ夫妻。
彼らの作品は時に本来の用途を超え、美しい作品のような佇まいを見せます。
そのひとつがこの一脚。
ミッドセンチュリー期の普遍の象徴とも言われる名チェア、サイドシェルチェアです。
発表は1948年。
家具は木製が当たり前とされていた当時、安価なイメージのプラスチック素材を使用したチェアは多くの人々に衝撃を与えます。
既成概念に捉われない独自のデザイン哲学を掲げた2人はコストや生産量を重きに置く時代を逆手に取り、プラスチック素材の自由度の高さに着目しました。
一体成型する手法により生まれる美しいフォルム。
つなぎ目のない滑らかなシェルはイームズ夫妻の長年の夢でした。
緩やかな美しい曲線の背座一体のフォルムは、眺める角度によって様々な表情を楽しめます。
強度を補う為に採用されたガラス繊維入り強化プラスチック。
当時の最新技術であったこの素材は時代のアイコンとなり、今日まで素晴らしいデザインの一つとしてファンに愛され続けています。
それらに経年が加わる事で生まれる特有の風合いも魅力のひとつ。
スノーフレークと呼ばれるガラス繊維の表情は永く使われる事で深く際立ちます。
適度な弾力を持つ座面は、身体をゆっくりと包み込み、想像以上に柔らかい座り心地。
コンパクトながら十分な快適性です。
デザイン性や合理性だけでなく圧倒的な機能性を兼ね備えたプロダクトは正にデザインの到達点とも言えます。
今回入荷したのは希少なカラー、ネイビーのモデル。
特徴である艶やかで深みある藍色がより強調された個体です。
一言では形容し難い独特の雰囲気はミッドセンチュリー期の名作とは勿論、ビンテージの木製家具とも相性が良さそう。
経年により個体差を魅せるシェルチェアですが、この一脚はどこかほかにない特別さを感じさせてくれます。
脚部はHベース。
すっきりと軽快ながら確りと体重を支えてくれます。
柔軟性の無い素材に与えられたソフトなルックスと心地、永年性。
ひとくくりには出来ないデザインの楽しさと素晴らしさは夫妻のどのデザインにも込められています。
様々な空間に溶け込みながら放つ、プロダクトとしての存在感。
美しい作品のような佇まいを見せる、キャッチーながら優しい名作です。