Herman Miller
Side Shell Chair ~3rd Vintage Late Model~
誰もが一度はそのワードを耳にしたことがあるであろう“ハーマンミラー Herman Miller”と“チャールズ&レイ・イームズ Charles&Ray Eames”。
インテリア好きの方は勿論、詳しくない方でもそのプロダクトを見れば「見たことある!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本日はそんなハーマンミラー社よりチャールズ&レイ・イームズがデザインを手掛けた、名作チェアの希少なビンテージモデルをご紹介させて頂きます。
ビンテージにしかない魅力
今回ご紹介させて頂くのは名作“サイドシェルチェア Side Shell Chair”の3rd後期ヴィンテージモデル。
ハーマンミラーとチャールズ&レイ・イームズが手掛けたプロダクト、と言えば真っ先にこのサイドシェルチェアが思い浮かぶ人もそう少なくはないと思います。
他のビンテージシェルチェアには見られない特徴が沢山ありますので少しずつご紹介できたらと思います。
1950年より販売されたイームズのシェルチェアには年代別の特徴があり、それぞれの特徴から大きく分けて「1st・2nd・3rd」と3つに分けられています。
3rdヴィンテージとは1970~1990年代に製造されていたモデルを指すのですが、その中でもこちらのチェアは1990年代に製造されていた後期のモデル。
1990年代にFRP製のシェルがアメリカで廃盤となった後、デットストックシェルを日本に輸入し国産のベースを付けて販売、ハーマンミラー社からヴィトラ社へライセンスが変わる前の最後のアメリカ製のFRPシェルとなり、「DESIGNED BY CHARLES EAMES」のエンボスが施されています。
元々の製造数が他より少ない点と日本国内での流通も非常に少ないため、なかなか見かけることが少ない希少なモデルとなっています。
また年代によってシェルに含まれるガラスファイバーの量やマウントにも違いが見えてくるのも特徴的。
1stは当時高価だったプラスチックの使用をおさえるため、薄いシェルにグラスファイバーを多く使用。
2ndは1st同様に多くのファイバーが使われており、ベースを固定するマウントポジションがナローマウントポジション、ワイドマウントポジションと2種類、計8カ所のマウント接着位置がある特徴を持ちます。
3rdはマウントポジションがナローマウントポジションに統一され、グラスファイバーの量は1st・2ndに比べ大幅に削られており、経年で擦れた後の表情も他年代に比べて上品さが残ります。
時代のニーズに合わせシェルチェアも多彩なカラー展開が行われており、60年代にはスタンダードカラーとして11色、さらに200脚以上オーダーすると選べる特別な16色、計27色ものカラー展開で提供していたそう。
初期に作られたカラーは現在も人気が高く、現行品にはない、ヴィンテージシェルならではのカラーを楽しめるのも魅力。
その後も追加された新色や廃番となった色も含めると正確な数は不明だそう、今回入荷したモデルは現在では廃番色となっているレアカラーの“ブラック”。
墨のように真っ黒!というカラーでは無く、少し褪せたグレーが混じった色となっており、ベースのシルバーとも相まってインダストリアルさとモダンな雰囲気を兼ね備えた一脚となっています。
ベースは一番シンプルであり、そのシンプルさがシェルの良さをより際立たせてくれる“Hベース”。
元々はシートを取り付ける箇所が“X型”をしていましたが、強度改善のため改良を重ね“H型”に。DSX、DAXの「X」はその名残だったりします。
どの年代も座り心地の良さに変わりは無く、三次元的な曲線が身体に沿い、見た目以上の柔らかな座り心地を実現。
コレクションとして飾っておくのも勿論良いですが、リビングシーン・ワークシーン問わずお使い頂けます。
一時期は再販売されていたFRP製のシェルチェアも現在はハーマンミラーからの販売が無く、必然的に希少価値の高まる事が予想されるビンテージのシェルチェア。
無数にある組み合わせの中から「お気に入り」に出会うのはなかなか至難の業。
是非この機会に希少なビンテージサイドシェルチェアを迎え入れてみてはいかがでしょうか?