Akimoku
Stool No.209-R
1910年に秋田県で設立し、100年以上の歴史を持つ国産家具メーカー「秋田木工 Akimoku」。
ジャパニーズモダンデザインを牽引した剣持勇や柳宗理といった名デザイナーの家具も同社より発表している日本を代表する家具メーカーです。
卓越した木工技術により生み出される家具は、しっかりとした耐久性と機械製造では再現出来ない美しさを持ち合わせており、一般家庭はもちろん店舗等、様々な場所で取り入れられています。
コレクター心をくすぐる一脚
本日は同社の"スツール No.209-R"のビンテージ品をご紹介させて頂きます。現行でも発売されているお品物ですが、ビンテージ品にしかない、コレクター心をくすぐるようなディテールがございますので、是非最後までお付き合いくださいませ。
秋田木工らしい曲木加工による曲線を基調としたフォルムで裾広がりになっていく脚先が特徴的な”スツール No.209-R”。”スツール No.209”の座面がラタン仕様になった一脚です。
リズム感のあるカゴメ編みのラタンは上品で、ブラックの塗装と相まってモダンな仕上がりです。
塗装は艶感のある現行品とは対照的にマットな質感。ビンテージ品ならではのペイントロスやラタンのくたりなどの経年変化が加わることによって趣きが生まれています。
ビンテージの個体ならではのディテールとしてまず注目したいポイントがラタンの張り方です。
現行品はラタンをフレームに固定する際に丸芯と呼ばれる細い木の棒を使用している一方、ビンテージ品はラタンをフレームに編み込ん込む事で固定。より手間のかかる方法で固定することで、細部まで綺麗な仕上がりになっています。
続いては”秋田木工株式會社”と記載されたプレート。日本語が今と反対に右から左に書かれる「右横書き」文体になっており、こんなところからも年代の古さを味わうことができます。
このメーカープレートがいつまで使用されていたのかは分かりませんが、1952年には「右横書き」文体は姿を消したそうです。
いかがだったでしょうか?
ビンテージの良さばかりを書いてしまいましたが、軽量で持ち運びやすく、コンパクトなサイズ感であることから実用面でも有能。
普段使いは勿論、来客用の椅子としてもオススメな一脚です。