Herman Miller
Side Shell Chair
デザインはより良い世界をつくるためにある。
軽やかなデザイン哲学を持ち、機能性や合理性を備えたデザインを追求したイームズ夫妻。
使う側の身になって考えるスタイルは多くの名プロダクトを生み出しました。
本日ご紹介させて頂くのは、夫妻が手掛けた歴史的名チェアです。
永遠のチェア
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米ハーマンミラー社が手掛ける一脚、サイドシェルチェア。
十分な強度と柔軟性、プロダクトとしての美しいかたちを持つこの椅子は現代においてもチェアのスタンダードとして愛され続けています。
特徴はプラスチック製の背と座一体型のシェル。
それらを確りと、且つ軽快に支えるスチールロッドのベース。
家具は木製が当たり前とされていた当時、安価なイメージのプラスチック素材を使用したチェアは多くの人々に衝撃を与えたそう。
既成概念に捉われない独自のデザイン哲学を掲げた2人はコストや生産量を重きに置く時代を逆手に取り、プラスチック素材の自由度の高さにデザインを与えました。
誕生から半世紀以上。
様々なラインナップで展開されたのもシェルチェアの特徴。
色やかたち、ベースの種類、そして素材。
今回入荷したのはシェルチェアが誕生した際の姿に近い、特別なモデルです。
環境保護の観点から後年に開発された素材、ポリプロピレン製のシェルの生産に移行したシェルチェア。
しかしながらFRP製のシェルが持つ風合いはファンを魅了する特別なものでした。
このシェルは2014年にハーマンミラー社が復刻したものの、現在では販売していないFRP製のシェルにエッフェルベースが採用された逸品。
グラスファイバーの質感とFRP樹脂ならではの風合いはビンテージを思わせ、育てていく楽しみまでも与えてくれます。
カラーはダークシーフォーム。
ビンテージの個体でも人気のカラー、シーフォームグリーンをその名の通りトーンダウンしたアイテムです。
グリーンとブルーのほぼ中間に位置する色で、ほのかにグレーを含むこの色はどこか爽やかで落ち着いた印象。
使用と経年により明るく変色するので、ビンテージのような変化と共に過ごすことが出来ます。
ベースはベーシックな仕様であるエッフェルベース。
すっきりとした佇まいながらエッフェル塔の骨組みを思わせる特有の構造が確りと体重を支えてくれます。
脚先のグライズが初期仕様(ファーストタイプ)である点も魅力的です。
身体に沿う柔らかなフォルムによる座り心地は非常に快適。
プラスチック素材ならではの適度なしなりも快適性の理由のひとつです。
シンプルな構造に与えられた最大限の心地は長時間の着座にも対応してくれます。
ミッドセンチュリー期を代表する名デザイナー、チャールズ&レイ・イームズ夫妻。
数多くの名プロダクトを生み出した彼らのデザインは一夜にしてできるものではなく、時間をかけてはぐくまれるものでした。
美しい作品のような佇まいを見せる、キャッチーながら優しい作品たち。
永年的なかたちを持つ、これからも愛され続ける椅子です。