Herman Miller
Sideshell Chair
20世紀のデザイナーズ家具を代表する名プロダクト、イームズのシェルチェア。
もはや説明不要ですよね。というわけでご覧いただきありがとうございました!^^
…それだとさすがにマズイので、今日は違った観点からシェルチェアを見ていきたいと思います。
知ってるようで実はあんまり知らないグラスファイバーのこと、一緒に紐解いていきましょうよ。
そもそもグラスファイバーって?
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我々の生活に身近に存在するガラス。多くは窓ガラスなどの板状に成型されたものや、花瓶やコップ、電球のような球体のものが一般的ですね。
しかしそれらはガラスが変化し得る形状の一つに過ぎず、用途によっては糸状にも綿状にも粉末状にもなれる万能素材なのです。
つまりグラス(硝子)のファイバー(繊維)なので、長い糸状に成形されたものなんですね。
ガラスの持つ耐久性、耐熱性、不燃性はそのままに、繊維状になったことで柔軟性も得たグラスファイバー。
シェルチェアの場合、接着剤に浸したシート状のグラスファイバーを基となるシェルに張り付けて作られます。その後、研磨&成型されることで、シェルチェアの滑らかな曲線が出来上がります。
ガラスってことは割れたり欠けたりして危ないんじゃないの?と思ったことはありませんか?
通常のガラスと違って、繊維化したものは質感もふんわりとしたものになり、落としたら割れるとか、肌に刺さるとか、そんなことはございませんので安心してください。
とにかく、ガラスと聞いてイメージされるものとは全くの別物と考えてもらって良さそうです。
↑ EX) Zenith社製 1st Shell Chair ※Sold out
さて、シェルチェアと言えば、製造された時期によってファイバーの含有量が若干変わるというのは有名な話。
年代を経ることでファイバー量は少なくなっていくのですが、いわゆる最初期のモデルは一目で「全然違う!」と分かるほどファイバーがビシビシに入りまくっているものでした。しかしこれは滅多にお目にかかれない希少品。
今回入荷した現行モデルは、比較的手に入りやすい2ndビンテージ期と同程度のファイバー量と言われており、イームズマニアも納得のクオリティとなっております。
シェル自体の発色がそう思わせるのか、ブルー系シェルは特にファイバー感が強く表れるような印象です。もちろん個体差もあるのでしょうが、こちらもびっしりとガラス繊維が織りなす模様が表れていてカッコイイ。
ファイバーたっぷりのビンテージライクな雰囲気と、近年製造という安心感。どちらも捨てがたいという方は現行モデルが大変オススメです。シェルチェア選びの参考にしてもらえると嬉しいです。