Herman Miller
Walnutu Stool 413
ミッドセンチュリーを代表するデザイナー チャールズ&レイ・イームズ Charles & Ray Eames による『イームズ ウォールナットスツール Eames Walnut Stool』。現在は『Turned Stool』の名前で販売されています。
今回は『413』の型が入荷致しました。
「これイームズなの!?」と驚かれる方もいらっしゃる、ちょっと意外性のある『ウォールナットスツール』。今回はその魅力をたっぷりお届けできればと思います。
一生もののイームズデザイン
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本スツールのデザインは1960年にまで遡ります。
1959年、モスクワで開催されたナショナルエキシビジョン。そのアメリカンパビリオン製作の為、イームズはタイム誌を発行するタイムライフ社の社長であるヘンリーに写真協力を求め、その恩返しとしてかの有名な『イームズエグゼクティブチェア』と合わせてデザインされたのがこちらの『イームズウォールナットスツール』です。
なんとも太っ腹な恩返し。人と人・物と物。その「繋がり」から生まれる価値を大切にしたイームズの人柄がよく現れたエピソードではないでしょうか。
アフリカの民族椅子から着想を得た事で「アフリカンスツール」とも呼ばれる本作品。たしかに大きな無垢材をくり貫いた製法、力強い線からそのデザインの源流を伺い知る事ができます。
「スペースを取らない応接室の椅子」のデザイン依頼だったそうですが、イームズの手に掛かるとこうなってしまうのですね。家具の枠をゆうゆうと飛び越えた、芸術作品のような佇まいのスツールができあがりました。
ウォールナットスツールの型は「411・412・413」の全3種。
それぞれに良さがありますが、今回入荷の「413」はその中でもメリハリの効いた、ソリッドな印象を受けるフォルムでございます。
上下左右対称、普遍的な形状で汎用性の高さもこちらのスツールの魅力。
スツールとして、サイドテーブルとして、ディスプレイ台として。たまにひっくり返してつかったり、はたまた横にして転がしておいたって画になってしまいます。とにかくそこにあるだけで空間に深みを与えてくれるアイテムなのです。
ギュッと詰まったウォールナットの無垢集成材をくり貫いて製作されるため、パーツ毎の境目が歪んできたりすることも無く、その丈夫さは折り紙付き。持ち上げてみればそのずっしり加減から頼もしさを感じ取って頂けるかと思います。
使っていくうちに現れる経年変化もこちらのスツールの魅力。擦れて色が薄くなっていくのを楽しむのも良し、たまにオイルを入れて艶と深みを与えていくのも良し、どっちもアリでございます。一生ものの家具として長くお付き合い頂けるのではないでしょうか。
イームズはそもそも「木」を全面に押し出した家具の印象が無かったものですから、最初にこのスツールを知った時には正直驚きました。しかしながらその洗練されたフォルムと存在感からは、確かにイームズのこだわりが伝わって来ます。
小さいながらにその空間を決定づける力を持った作品『ウォールナットスツール』。経年変化を楽しみながら一生お付き合い頂けるイームズデザインです。