Herman Miller
Armshell Chair
「やっぱり良いよね」な定番カラーから、マニアックなレア仕様まで様々なモデルが存在するイームズのシェルチェア。
いつも家具好きの目を楽しませてくれる存在ですが、今回もまた相当なレア物が入荷しちゃいました。
パッと見は普通のアームシェル、細部をよく確認していくと…?
メラメラと燃えているのは…?
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こちらは所謂2ndビンテージ期のアームシェルチェア。
1955~70年代の製造と言われていますが、私はいつも思っていました。
いや、結構広いな!と。
1955年製と1975年製では結構価値に差が開くんじゃない?
もっとピンポイントに年代を特定できないの?
その通り!ものによっては出来るのです。
今回入荷したアームシェルについても特定のヒントが散りばめられていました。
それがこの三角形マーク、通称「ダブルトライアングル」です。シェルをひっくり返した裏面の真ん中にありますが、ハッキリ言って普通は気付かないレベルに小さいです。
このマークはGATC(General American Transportation Corporation)社が製造していたことを示すもので、同社が関わっていたのは1959~62年のみと極短期間だったようです。
お馴染みのハーマンミラーロゴの下にも何か見えますね。
これこそが未だに謎に包まれている「フレイムロゴ」。ゆらゆら揺れる炎がエンボスで表現されています。
イームズマニアでも見たことないって方、多いんじゃないでしょうか。なにせ1959~1960年頃のGATC製シェルに見られるという、あまりにもピンポイントな仕様なのです。
GATC社はTransportation Corporationですので、物流会社であることが分かりますが、物流会社がシェルを作っていた?というのもハテナが浮かぶ話ではあります。
どうやら物流と並行して、プラスチックを使った家具やパッケージ、ディスプレイなども手掛ける多角化経営を行っていたようですね。GATC社の社長はかなりのやり手だったのではないでしょうか。
蒸気機関車の石炭を燃やす炎をイメージしたのか、はたまたGATC社長の熱いハートを刻んだものなのか、真相は謎ですがそこがまたロマンチックじゃないですか。
もちろん私もお目に掛かるのは初めて。大変にコレクタブルな一脚となります。