Top Mouton
F88
情熱的な姿勢と哲学、衝撃的ながら美しいデザイン。
特有且つ独自のモダニズムは今尚色褪せない魅力を放ち続けます。
本日ご紹介させて頂くのはミニマムながら大胆で美しい一脚。
F88のご紹介です。
洗練された感覚のかたち
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デザインを手掛けたのはマールテン・ヴァン・セーヴェレン。
ベルギーのアントワープ生まれ、ゲントのアートスクールで建築を学んだ同氏は1980年代半ばに家具の製作を開始。
以降、数多くの名デザインを残しベルギー出身としては数少ない国際的なデザイナーとして認知しています。
アルミニウムやプライウッド、ベークライトやポリエステル。
独自の素材使いと完璧への追求は彼のデザインに反映されました。
このチェアもそのひとつ。
F88は初期の作品にして名作といわれる一脚です。
ステンレスのフレームとサドルレザーの背もたれ。
そこにきっちりとはめられた厚みのあるクッション。
後方に傾斜をつけた特徴的なデザインは、様々な建築を手掛けたセーヴェレンが自分の為に考案したと言われています。
金属とレザーの異素材は衝突することなく、美しいバランスを保ちます。
冷たさと温かさと互いの質感は見事にまとまり、他に見ることのできない雰囲気を見せてくれます。
先述したきっちりとはめられた厚みのあるクッション。
僅かな隙間も許さない様は熟練の職人により丁寧に作られたキャビネットの抽斗のよう。
普段見る事の出来ないディティールにこそ、強い拘りと完璧主義が表れています。
絶妙なミニマムさと低めの構造は着座をした際に脚を美しく魅せる為のバランス。
座る人を意識した造形はシンプルながら大胆で、その姿をもデザインの意匠にしてしまいます。
大胆な造形からは想像も出来ない快適な座り心地は、マールテン・ヴァン・セーヴェレンが如何に優れた家具デザイナーであったかを証明する重要な箇所。
程よい傾斜が体重を受け止めながら、程よい位置で身体を支えます。
発表は1988年。
1999年からトップムートン社が販売を開始し、2013年からはオランダのモダンファニチャーブランド LENSVELT/レンズベルトが取り扱いを行っています。
今回入荷したのは希少なトップムートン社製のモデルです。
シンプルかつ明確、塾講された完璧な造形。
後に生み出される名作を見ると判る様に、特有の雰囲気は現代の空間にも存在感を持って馴染みます。
他に類を見ない美的感覚はオブジェのようでありながらも実用的。
美しく佇まう、希少な歴史的名チェアです。