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telephone seats
素材を引き出すシンプルなデザイン。
それに当たり前に共存する機能美。
北欧のビンテージ家具の魅力は全てのバランスの素晴らしい調和にあります。
生活の為の美しさは国外にも広まり、世界中の人々を魅了し暮らしにまで定着しました。
本日ご紹介させて頂くのは英国製の北欧デザイン。
時代特有の仕様がなされた逸品のご紹介です。
時代の家具、変わらない魅力
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その名の通り電話を設置するテーブルとベンチが一体になったテレフォンベンチ。
座りながら電話出来るユニークな構造は固定電話の普及を象徴する時代特有の家具と言えます。
テレフォンベンチが多く作られていたのは1930年代から1950年代。
電話の発明と進化に伴い電話台は変化を続け、いつしかベンチと一体化していたそう。
北欧や英国で多く作られていたテレフォンベンチ。
他の家具同様、北欧ではシンプルに、英国では優美なデザインスタイルで作られていました。
しかしながらこちらは北欧スタイルの英国家具。
これは当時の社会情勢が大きく関わっています。
物資不足を補うため政府の規制の管理下に置かれていた第二次世界大戦のイギリス。
家具工房は自由に家具を作ることが出来ませんでした。
規制により質と価格を抑え実用性に重きを置いたプロダクトが普及したイギリス。
英国の工房はこれまでの重厚で優美なスタイルを脱却し対照的な北欧の家具スタイルに影響を受けることに。
シンプルながらも高い品質を持ち美しいデザインを持つ北欧の家具。
英国の家具職人たちが持ち合わせていた高度な木工技術は形を変えて活かされることになります。
特徴的なのは他の北欧家具同様無駄の無いシンプルなデザイン。
直線を多用しながらも角の無い雰囲気が優しく温度を感じさせます。
経年が与えたチーク材の深みも北欧スタイルのビンテージ家具が持つ特徴。
コンパクト且つシンプルに纏められていながらも、十分に奥行ある存在感を感じさせま
電話台部分はドロップダウン式の扉収納。
テレフォンベンチにはよく見られる箇所ですが、この箇所にも北欧家具ならではの丁寧な造りがみられます。
天板と収納の間には引出式のトレーが。
ホワイトボードになっており電話番号を残しておくことが出来ます。
この箇所が実にユニーク。このビンテージの魅力のひとつでもあります
ふたつの家具がひとつになった面白い家具ながら、どこか感じさせる確固たる佇まいは北欧スタイルならではの解釈と技術で作られているからでしょうか。
固定電話の普及を象徴する時代特有の家具、テレフォンベンチ。
電話機の形状の変化や環境の変化に伴い、それらは姿を消すことになります。
通話の内容もゆったり座りながら話せない程せわしないものに変わったのかもしれません。
しかしながらシンプルなデザインに与えられた実用性は固定電話を使わない現代のシーンにも柔軟に対応してくれるはず。
良質な座り心地を作るのではなく、良質な時間を作る為に生まれた家具。
用途は変われど、変わらない魅力を放つビンテージアイテムです。