GETAMA
GE258 Daybed
木本来のナチュラルな温かみを残しながら洗練された無駄のないデザインの北欧モダン家具は、ミッドセンチュリー期のデンマークを中心に開花し70年近く経過した現在も未だ根強い人気を誇ります。
そんな北欧の家具を語る上で欠かせないのが、20世紀の家具作りを代表する巨匠「ハンス・J・ウェグナー」。
生涯を通して500脚もの椅子を設計した同氏のデザインから、本日は機能性に優れる希少な一台のご紹介です。
一台三役のダニッシュモダン
こちらの「GE258」デイベッドもまたウェグナーが手掛けた名プロダクト。
同氏の代表作であるYチェアやチャイナチェアと比べても直線的なデザインで、簡潔なシルエットが特徴的な一台です。
学生寮向けにデザインされたGE258は背もたれを持ち上げるという簡単な動作一つで寝転がるのに十分なスペースが確保でき、ベッドとソファの二役を一台でこなしてくれます。
そんなデイベッドの製造、販売を担ったのは"ゲタマ GETAMA"。
同社はデンマーク北部のギズステズでマットレスメーカーとして1899年に設立されました。
設立当初はマットレスに海藻(tang)を用いていたことから、その頭文字を取った社名になったのだそう。
1910年から家具の製造にも着手し以降ウェグナーがデザインした家具のほか、同じく北欧を代表する"ナナ=ディッツェル"が手掛けたアイテムなども製造・販売しています。
幅は約195cmと大人が3~4人で腰掛けてもゆとりのあるワイドなサイズ感ですが、スッキリとした高めの脚やアームを排したスタイルから不思議と圧迫感を感じさせないデザインに仕上げられています。
加えて、ソファからベッドに変形するための機構を極力シンプルかつ目立つことがないように設けた造りからは、熟達した木工技術とクラフツマンシップに基づいたウェグナーのこだわりが感じられます
座面はソファとして適度な反発を持ちながらベッドとして硬すぎることもない絶妙な感触、ゲタマは元よりマットレスを手掛けていたことからその造詣の深さがうかがえます。
一方で背もたれは持ち上げてもそのまま使えるためローバックのソファやベッドに加えて、ハイバックソファとしてもお使いいただける機能性も兼ね備えています。
今回入荷した個体はフレームにオーク材を用いており、力強い杢目とグレージュのファブリックがマッチしたナチュラルな風合いです。
また、北欧デザインらしさを感じさせる丸脚は1970年代以前に製造されたモデルの特徴であり、半世紀以上にわたって大切に受け継がれてきたことが分かる希少な一台です。
無駄を削ぎ落とし機能性を追求したウェグナーの設計に、ゲタマのマットレスメーカーならではのクッションがマッチした「GE258」デイベッド。
すっきりとしたナチュラルな風合いで北欧スタイルのお部屋から和室まで、さまざまなインテリア空間にマッチすること間違いありません。
一人暮らしの方からお子様のいるご家庭まで、様々なお部屋のスペースを有効活用してくれる機能的な逸品をこの機会にぜひお求めください。