Cassina
367 & 369 HOLA Chair
伝統とは革新の連続である。という考え方があるそうです。
時代の変化に応じて新しいことに挑戦していく革新。その中で残り続ける伝統。
相反するように見えて実は互いに深く結びつき、進化を続けるための両輪ともいわれる伝統と革新。家具界にはこの2つを見事に体現するブランドがあります。
革新なくして伝統なし


木工職人の家系として17世紀から教会に設置する家具を中心に製造を行っていたカッシーナ家。代々受け継がれてきたその技術を形にしたのが、チェーザレとウンベルトのカッシーナ兄弟です。
1927年、イタリア・ミラノ近郊にあるメダという街に創業したCassina(カッシーナ)。脈々と続く伝統の技術と革新的な工業生産のハイブリッドにより、現在では誰もが知る高級モダン家具のトップブランドへと大きな飛躍を遂げました。


そして、さらなる革新を探求して1948年に実現させたのが外部の建築家やデザイナーとの協働です。ジオ・ポンティを皮切りにヴィコ・マジストレッティやマリオ・ベリーニなど著名なデザイナー陣が名を連ねます。
先駆的なプロダクトを生み出すべく、今なお続く新たなデザイナーとのコラボレーション。「CONTEMPORARY COLLECTION(コンテンポラリーコレクション)」として斬新な創造性と職人技、良質な素材が見事に融合した数々のデザインが展開されています。



中でも、スイス生まれの建築家兼デザイナー・Hannes Wettstein(ハンス・ウェッツスタイン)が2003年に発表した「オラ | 367 & 369 HOLA」は、カッシーナ史上もっともポピュラーな椅子と謳われるアーム&アームレスチェア。
金型にポリウレタンフォームを注入して成形する同社オリジナルの製法で作られるシートは、流麗なフォルムによる見た目の美しさとともに着座時には柔らかく心地の良いフィット感を生み出します。


またカッシーナを象徴するブラックレザーの高級感と上質感はもちろんのこと、背もたれ(からアームにかけて)の独特の形状が光の当たる場所とそうでない場所で黒の濃さにコントラストを生み、佇まいの深みを増す。
陰影までをもチェアデザインに取り込む巧みさだけでなく、とりわけアームチェアは大きく広がる背もたれが肘置きの役割を果たし、実用性をデザインの中に潜めるところも圧巻です。

誕生の瞬間から現在まで変わらず続くカッシーナの伝統と革新。過去から継承した技術を次へ繋ぎ、そのために新しいアイデアを次々と取り入れていく不易流行の姿勢は申し子とも思えるほどです。
でもきっと本質を大切にしているからこそどんな新風にも揺らぐことなく、常に進化できるのでしょう。
そんな2つの連続の先、現代のカッシーナを代表する存在であるオラチェア。ゆったりと腰かけるだけで革新によって守られてきた真の伝統を感じられると思います。































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