Okamura Contessa
Task Chair
ワクワクする瞬間。人によってそのきっかけは様々ですが、インプションで過ごしていると、色々なアイテムに出会っては、その旅立ちを日々見送ってゆきます。
その短い間に、アイテムたちが造られた時代や用途、技術、苦悩といった事柄を調べて識ることで、そのアイテムの持つ魅力がまるで生き物のように見えて来る気がしています。
全てを識ることも、全てを限られた紙幅のなかで伝えることも難しいですが、そんな自分のワクワクを少しでもお伝えできたら良いなと感じる今日この頃です。
今回ご紹介のアイテムは、一体どんなワクワクを秘めているのでしょうか。
静かな躍動感
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今回のご紹介は、日本が世界に誇るオフィスファニチャーメーカー、オカムラのタスクチェア。
シリーズ名はコンテッサ。2002年に発表されてから、現在まで製造が続くロングセラーシリーズです。
デザインは、イタリアプロダクトデザインのレジェンドと言える巨匠ジョルジェット・ジウジアーロが創設したイタルデザイン。
おそらく40代以上の方は良くご存じかと思いますが、自動車のデザインにおいては右に出るものはいないとも言われる天才。
絵を愛し、絵からも愛された氏は、働いていたフィアットでスケッチした500(チンクエチェント)のスケッチをきっかけに17歳の若さで自動車の世界へと入ってゆきます。
デザインした車は数多くありますが、例えて挙げるだけでも初代ゴルフ、いすず117クーペ、スズキ キャリイ バン、フィアット パンダ、ロータス エスプリ、そしてバック・トゥ・ザ・フューチャーでおなじみのデロリアン。。。
見ているだけでテンションが上がるような名車はこの人のきらめきから生まれていたのですね。
そんなジウジアーロ氏が、かつて「ミカサ」と呼ばれる自社ブランドの自動車を製造していたオカムラとタッグを組んだのは必然だったのかもしれません。
自動車とタスクチェアに共通するのは、見た目はもちろん、使う人に最高のパフォーマンスを提供する「ギア」であること。
弱点のない、総合力の高さが求められるジャンルにおいて付けられたシリーズ名はコンテッサ(Contessa、イタリア語で「伯爵夫人」の意)。
凛とした佇まいが素敵です。
ブラックを基調としたシートに、ポリッシュ仕上げのフレームが高級感を醸し出します。
まるで一筆書きのようにフレームがシート下まで続いていることで、ダイナミックな造形がより顕著に感じられます。
機能は日本の細やかさが感じられる「スマートオペレーション」。
より直感的に操作出来るよう、巧みに配置されています。
右手アームに付いたレバーを引くことで昇降(カチっと鳴るクリック音が気持ち良いです)
左手アーム下のレバーでリクライニング(丁度良い角度でもう一度クリックすると固定することが出来ます)
シート下両面にあるレバーを引けばシート前後の座面調整(5段階、最大5センチほど)
シート下のグリップでリクライニングの固さ調整(1~4までの数字で視覚的に分かりやすくなっています)が可能です。
その他にもアームの高さは引き上げるだけの簡単調整、可動式のランバーサポートなど
オカムラ最高峰のタスクチェアを名乗るにふさわしい機能が詰まっています。
機能を実現するためのデザインは、無駄を削ぎ落とすことで美しさを獲得します。
無骨とも言えるギミックの中にも美しさを感じられるのは、本当に必要なことだけを粘り強く考えた結果にほかなりません。
優れたギアが持つ「ワクワク」を、あなたのお部屋にいかがでしょうか。