Ebenezer Gomme
G-PLAN Nest Table
これって一体、何年くらい前に作られたんだろう?アンティークやビンテージの家具を目にすると、必ずや思い浮かぶこの疑問。
実際は、特徴的なデザインでこの年代にしか作られていない!と推測できるものもあれば、古いのは確かだけれどさっぱり予測も立てられないなんてものまでさまざま。
どうせ買うなら(買わなくても)どんなに大切に受け継がれてきたかを計るものさしとして、やっぱり知っておきたいと思うのです。
一番若い、最後のビンテージ
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一番ありがたいのは、刻印やシールがついていておおよその製造年が分かるもの。期間ごとに印が異なるものであればなお正確です。
そしてこのG-PLAN(ジープラン)は、作られた年代を伝える気の利いた証を持ち合わせる家具のひとつです。
初期(1952-65)のゴールドエンボス、中期前半(1965-80)のレッドシール、中期後半(1975-85)のメタリックシール、後期(1985-90)のビッグGシール。
それぞれの年代が少しずつ重複していたりもするようですが、ジープランのラベルは大きく4つに分けることができます。
つまり今回のネストテーブルは後期モデル。1985年以降、1990年にEbenezer Gomme(エベネゼルグーム)社が売却されるまでの短い期間に製造されたものとなります。
全盛期の有名シリーズに比べると出回っている数が少ないためか、意外にもこのシールのついた家具に出会う機会はそう多くはありません。
ミッドセンチュリーの洗練されたデザインを引き継ぎつつ、どこかレトロさを感じさせる直線的なフレームライン。
もちろん素材はチーク材なのですが、落ち着いた深いブラウン色も相まって、60-70年代のジープランよりもなんだかかっちりとした印象を与えます。
個人的には、3台重ねて横から見たときの立体的な幾何学模様のように長方形が連なる姿がお気に入り(ちょっとだけずらしたところも◎)。
曲線を用いた「アストロ | Astro」や「クワドリール | Quadrille」シリーズでは味わうことのできない美しさだと思います。
歴史がある分つい古いほうが価値が高いように感じてしまうものですが、実のところそうとは言い切れません。
使われていた期間が短かった後期シール。故に、この印をもつジープランの家具はコレクションとしても人気が高いんだそうです。
きっと、作られた年代で選ぶことはあまりないでしょう。でも気に入ったその家具に思いがけない付加価値があったらなんだか嬉しいもの。
このネストテーブルもまた製造年を知ることで、より愛着をもって大切に使い続けていきたくなります。