ARABIA
MOOMIN FIGURE
今日は雨こそ降りましたが、少し寒さが和らいだ感じのするお日取りでした。
どこかしっとりとした空気感の中で、ふと目に留まった可愛らしいフィギュリンをご紹介致します。
見えなくてもいるもの
ムーミン。北欧のフィンランドからやってきたキャラクターですが、日本でも大好きな方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
隣国スウェーデンのバックグラウンドを持つ、フィンランド人作者のトーベ・ヤンソンによって紡がれたものがたり。
北欧の民間伝承にある、土着の妖精のような存在である「トロール」。そしてトーベが幼い頃、下宿先の叔父の家で食べ物を失敬した時に注意された「ムーミントロールというお化けがいるからつまみ食いはやめなさい」といった響きが繋がり、トーベの中で育っていったイマジネーションが形になり生まれたムーミンたち。最初のものがたりは1945年だそうです。
ムーミンにそのガールフレンドのスノークのおじょうさん。
スナフキンにミィ、スニフと知れば知る程たくさんのキャラクターたちがものがたりに加わり、どこか境界線のはっきりしない、けれどもどこかに存在を感じさせてくれる不思議な世界観は唯一のものとして世界中から愛されています。
今回はムーミンパパとムーミンママ。ムーミンたちを見守り、ときには困ったり怒ったり。子供心に「大人ってよくわかんないけど、大変だなぁ(けれど頼りにしている)」と思わせてくれる大人の姿がよく表れています。
ママは特徴的なストライプの前掛けエプロンに、まっくろなハンドバッグそして編み物。
何かに腰を下ろして、いつも通りのひと時を穏やかに過ごしています。
パパは特徴的なシルクハットに日曜大工の金づち。目元がぱちくりと開いているのは誰かとコミュニケーションをとっている。そんな想像をさせてくれます。
いろんな経験をしたからこそ、どこか達観してニュートラルな大人たち。
フィンランドを代表するセラミックメーカー アラビアが表現したすべすべでつややかな肌合いは、ほんとうにそんな存在がいるかのように信じさせてくれる良いものです。
なにかが毎日に物足りないとき。頑張り過ぎて頭の中がいっぱいになってしまったとき。このムーミンたちと一緒のお部屋にいたら、ちょっと心が穏やかになります。
ヒトの歴史と、とある素敵なアーティストの想像力と、確かな品質を保つ窯がひとつになって生まれた人気のフィギュリン。どうぞお手元で楽しんでみて下さい。