Industrial design
open shelf
見た目か中身か。人を好きになる基準として良く挙げられる命題ですが、この問いにぐうの音も出させず完璧に答えられる人は誰一人としていないと思うのです。
前者を選んだとして「結局顔かよ」とツッコまれ、後者だと「いい子ぶっちゃって」と冷ややかな目で見られる。どう答えても変な反応をされるのがオチ。
どっちかを選んで説明をさせられるのも面倒なので私は「本能的に好き」と答えるようにしています。
本能的に。
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可愛くて中身が素敵でも居心地が悪かったり、ブサイクで性格が悪くてもどこか魅力的に感じたりと、実際には「本能的に好き」は生物学的に正解だそう。
そして、これは人間や生き物に限ったことではなく、物に対しても同様な感情が生まれます。
「かっこいい」。こちらのアイテムを見た瞬間にそう心奪われました。いわゆる「本能的に好き」です。
鈍いシルバーが無骨な雰囲気を放つスチール製の オープンシェルフ。工場やガレージ等で実用されていたかのような傷や錆が味わいとして表れています。
建築物を支える柱のようなアーキテクトさ。確りとしたスチールフレームが空高く(H185cm)そびえたち屈強さを想起させます。
しかしながら、圧迫感を感じさせないのが不思議な部分。これは、背板や側面板のない開放的なデザインが齎す軽やかさによるもの。屋内に置く家具として空間に与える影響を充分考慮した上で、設計したのではないでしょうか?
シンプルな構造ですがちょっとした遊び心も感じられる部分があります。それは斜めに切断したかのような、絶妙に高さを変えたトップデザイン。
”違い”をあえてさり気なく作っている絶妙な拘り様はどこか魅惑的に感じ、心をくすぐられるような感覚に陥ります。
開放的なのでディスプレイ力が高いのは言わずもがな。棚板も2列4段と十分なスペースが備わっているので、より多くのアイテムを並べられます。
また、脚部は移動を容易にするキャスター仕様に加え、ロック機能も備わっています。見た目だけでなく、さりげなく使い手への配慮も十分に施された中身も素敵なアイテムです。これは「本能的に好き」と思わざるを得ません。
自宅などに使用されることのなかった工業系家具。本来なら交わらない住宅と工業の両者が化学反応を起こし、インダストリアルスタイルという言葉まで生まれました。
溢れ出る屈強さが一瞬で空間を無骨な雰囲気に変化させます。そんなアイテムが今の時代で普及できたのは、シンプルで丈夫、実用的でどこでも使える万能さがあったからこそ。
存在感あるルックスにさり気ない思いやりを感じさせるインダストリアルファニチャー。一目ぼれ間違いなしの逸品です。