J.L.Mollers
Model No.71
日照時間が短い北欧諸国。その分室内で過ごす時間が長い人々は、住空間の充実によってその生活を豊かなものにして来ました。
そんな風土の中で生まれた家具にもやはりまたそんな思想がしみ込んでおり、遠く離れたここ日本でも何か生活のヒントを私たちに伝えてくれているような気がしてなりません。
今回の紹介も、そんな事を考えさせられる北欧からの1点です。
何気ない生活に充足感を
1944年の設立よりデンマークにて高品質な家具の製造を続ける名工房"J.L.Mollers"による『Model No.71』。
現行でも生産のある本モデルですが、今回入荷してくれたのは古い個体。きめの細かな木肌、経年による深い色味と艶はビンテージ品ならではの魅力です。
日々の暮らしにすっと馴染み、それでいて空間の質をひとつ底上げしてくれるようなシンプルで洗練されたフォルム。
脚の開き、座面の角度、全体のサイズ感等全ての均衡が取れており、360度どこから見ても美しいチェアです。
液体が重力に任せて形を変えたような形状の背板は特に目を引く造形かと思います。
滑らかな曲線全ては引っ掛かりひとつ無い程丁寧に処理されており、その手触りの良さも大きな魅力です。
革張り、ペーパーコード張りも存在するModel No.71ですが、今回の入荷は布張りタイプ。
奥行きのあるグリーンカラーもフレームとの相性が良く、ダイニングのさりげないアクセントとして大いに活躍してくれそうですね。
少なくとも一日に一度は使う椅子。毎日使うもの良いものになれば、毎日は勿論少し良いものになります。
何気ない普段の生活の一場面に、確かな充足感を与えてくれる北欧デザイン。是非ご自宅に取り入れてみてくださいね。