天童木工
低座椅子
春先に訪れた旅館の部屋には、George Nelson(ジョージ・ネルソン)のバブルランプが吊るされていて、その下には座卓と座椅子。
それから縁側には小さなカフェテーブルを挟んで向かい合うように天童木工の低座椅子が2つあって。
そんな部屋だとは知らずに予約していたので、入った瞬間から正直けっこうテンション上がりました。
低くくつろぐ
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お店では撮影する前にちょっと座って試してみたりするわけです。低座椅子の座り心地の良さは知っていたつもりだったんです。
それでも、実際に生活の中に低座椅子がある暮らしを模擬体験して思ったこと。この椅子、お家に欲しい。
普通の体勢で腰掛けてみたり、脚を組んだり投げ出してみたり、胡坐をかいたり体育座りをしてみたり。あぁ、どんな体勢でも楽ちん。
さすがに店頭ではここまでお行儀の悪いことはできないので、低座椅子の快適性をちゃんと理解できていなかったみたいです。
しかも、床座のように脚が痛くなることもなく、ソファのように沈み込み過ぎない。ゆったりと寛げるのに、すっと立ち上がることができる絶妙な高さ。
ちょうどソファと座椅子の中間くらいの座面高(今回は27.5cm)がまた身体想いの設計なわけです。
さらに、その旅館は畳の部屋で和を基調とした空間に低座椅子がしっくり。モダンなインテリアとも違和感なく調和していました。
掛け心地や単体でのデザイン性は店頭でも確認できますが、他のインテリアと組み合わせたときの調和性は実用的なシーンでしか感じ取れない魅力。今思い出してもなんとも気づきの多い旅でした。
今回はそんな低座椅子の中でも希少なビンテージ品。チーク材のフレームがレトロで優しい雰囲気を生み出します。
また新調されたファブリック(NC生地)はネイビー系の2色糸で、深みのある色合いに。インプション全店に入荷していましたが残りもわずかとなりました。
和室でリラックスできるようにと長大作が手掛け、1960年に誕生した低座椅子。この心地いいという感覚は、60年以上経った今でも変わることはありません。
床座よりも椅子の暮らしのほうが一般的になりつつある現代でも、床に近いところに座るとなぜだかホッとしませんか?
目線の低さが作り出す安心感を再確認できる名プロダクトです。