Vitra
George Nelson / Ball Clock
今なお絶大な人気を誇るミッドセンチュリー期の家具達。
新素材・新工法に、巨匠デザイナー達による遊び心がプラスされ、 未来的でアート性の高い家具が多く生まれました。
本日は、そんなミッドセンチュリー黄金期を代表するデザイナーの一人、 『ジョージ ネルソン / George Nelson』が時間の流れをデザインするという新しい発想で多くの人々を驚かせた「ネルソンクロック」シリーズのアイテムをご紹介!
壁掛け時計の必要性が薄らいだ現代でも輝き続ける名プロダクトです。
時間をデザインする
実は、「ネルソンクロック」ジョージ・ネルソンとネルソンオフィスのスタッフがデザインを手掛け、ハワードミラー社のもと製作されたんだそうです。
てっきりジョージ・ネルソンがすべてデザインを手掛けているものだと思っていました。
ハワードミラー社はご存知ハーマンミラーの息子であるハワードミラーによって1921年に設立した米国の時計メーカー。
両者の関係は1947年から35年以上に渡り、世に送り出した時計の数なんと約130種もあり、その全てが特別な魅力を持っています。
そして、今回入荷した「ボールクロック」は、ネルソンオフィスのデザインディレクターであるアーヴィン・ハーパーが1949年にデザインしたもの。
ジョージ・ネルソンの片腕とも言われていた、影の実力者であるアーヴィン・ハーパー。
なんと、名作「ネルソンマシュマロソファ」の製作にも携わり、20世紀のアイコンとなるデザインの数々を生み出しています。
ちなみに、あのハーマンミラーの“M”をモチーフにしたロゴマークもアーヴィング・ハーパーによるデザインなんだそうですよ。
そんな同氏がデザインした「ボールクロック」。ネルソンクロックシリーズらしいアイコニックなフォルムに上品さを加えてくれます。
まずは、ネルソンクロックの特徴でもある指針のデザイン。
長針は丸、短針は三角と、それぞれ異なるシルエットをしているのは、回転のスピードの異なる針を強調するため。
この視認性に優れたデザインにより、時間を確認する度に異なる場所に位置する指針たちが様々な表情を見せてくれるのも、ネルソンクロックの魅力です。
その指針が指す12本のバーインデックの先端は、木製のボールが用いられたポップなデザイン。その配色はくっきりとしたブラックカラーを採用。
さらに、本体に真鍮素材を組み合わせることにより、ポップになりすぎないシックで高級感あふれるカラーソートに仕上がっております。
ベースカラーがダークトーンとなっているので、赤い秒針が指し色になっていて映えますね。
さて、シックで上品な「ボールクロック」はいかがだったでしょうか?
いつからかほとんど見ることがなくなった掛け時計ですが、機能性を超えたデザイン性はいつの時代でも輝くはずです。
インテリアのベースとしてひとつは持っておきたい名作ですね。