Louis Poulsen

PH5 Plus

北欧家具の中心地、デンマークを代表する照明ブランド"ルイスポールセン Louis Poulsen"。

1874年の設立から150年という長い歴史の中で、アルネ・ヤコブセンやヴェルナー・パントン、ルイーズ・キャンベルといった世界的デザイナーと共に、数々の名作照明を生み出してきました。

また、自国デンマークに深く根差した照明づくりにも尽力しており、一般家庭のみならず、公共施設や公園、さらには軍隊など、デンマークの多彩なシチュエーションで活躍しています。

磨き上げられた灯り

こちらはそんな同社を代表する照明"PH5"を改良した"PH5プラス PH5plus"。

1958年にデザインされ、60年以上にわたってデンマーク国内外で高い人気を誇るPH5の機能はそのままに、より現代の暮らしへと寄り添ったスタイルに改良を施した一台です。

オウムガイの殻や台風の渦など、自然界でよく見られる造形"対数螺旋"を使って作り出された5枚のシェード。

これらを重ね合わせることでシェード内で光を反射させることにより、電球の不快な眩しさであるグレアを防ぎながらも、それぞれのシェードの隙間から優しい光がふわりと広がる造りに仕上げられています。

デザインを手掛けたのはPHシリーズで知られるほか、生涯で200種類にも及ぶ照明をデザインしたことで近代照明の父とも呼ばれる"ポール・ヘニングセン Poul Henningsen"。

自ら"私のつくる照明器具は美術品ではない"とし、機能主義によって生み出された数々の照明は幾重にも及ぶ試行錯誤と計算によって生み出されてきました。

加えて、機能性を突き詰めることによって生まれた機能美と、そこから放たれる美しい灯火は従来の照明の概念を打ち崩し、照明デザインの更なる可能性を世界に知らしめました。

5枚のシェードの中でも電球に近いシェード内部はそれぞれ赤と青に塗り分けられており、一見すると全体の白いシェードと比べてもビビッドな色使い。

これは単なるデザインではなく、最も光源に近いこの2つに光を反射させることで電球の光を黄昏時を思わせる美しい色合いに変化させています。

これまでのPH5は電球の真下に円形のプレートを備え、光を反射させることでシェード直下のテーブル等を照らす造りとなっているため、現代のインテリアシーンにとってはやや暗いことがありました。

しかし、今回入荷したPH5プラスではここに乳白色のフロストガラスが用いられており、これによってより明るく空間を照らすことを可能としています。

ポール・ヘニングセンによってデザインされたPH5が更なる進化を遂げた"PH5プラス PH5plus"。

光の新たな形を示した名作は、生活の様式や取り巻く環境が変化してもなお受け継がれ、その輝きを失うことはありません。

点灯している際の機能性はもちろん、消灯時もインテリア空間のアクセントとして高いデザイン性を発揮してくれる逸品をこの機会にぜひ。