Louis Poulsen
PH SNOWBALL
ルイスポ―ルセンは1874年のデンマークにて創業した、北欧を代表する照明器具メーカー。
「形態は機能に従う」というスカンディナヴィアデザインの伝統にもとづくものづくりをしています。
多くの著名なデザイナーと共に名作を生み出し、日本でも高い人気を誇っています。
今回はそんな同社より発表された”スノーボール PH SNOWBALL ペンダントライト ホワイト”のご紹介です。
時代が追いついた名作
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こちらのデザインを手掛けたのは近代照明の父とも評される”ポール・ヘニングセン”。
一般にまだ十分な光が得られない時代に、『良い生活環境の為には、良質な光が必要』だという考えを持っていた時代の先を見通していた人物です。
照明デザイン史に残る名作「PH 5」をはじめ、生涯において200種類以上のランプをデザイン。
いずれも機能性を考え製作されていますが、美術品の様な美しさがあります。
ポ―ルヘニングセンとルイスポールセンの協力関係は1925年のパリ工芸博覧会へのデンマーク参加先立ち開かれた照明デザインコンペで入選した事から始まります。
このパリ工芸博覧会までの期間に、”パリランプ”をはじめとした、複数のシェードを持ったランプを開発。
この際に8枚のシェードを待ったランプも製作していました。
この8枚シェードのランプをリ・デザインして生まれたのが、”PHスノーボール”。1958年に、PH 5 と共にデンマーク工芸博物館に展示されました。
PH5は大きく注目を集め、同年に発表したアティチュードランプと共に人気を獲得し、製品化。スノーボールはというとデザインに時代が追いついていなかったのか、そのまま姿を消してしまいました。
しかし、1983年に製品化、販売が開始されると、PH5、アティチュードランプに並ぶポール・ヘニングセンの代表作になりました。
PHシリーズにはより快適な光の為に工夫が凝らされています。
照明でも車のハイビームでもなんでも光が直接目に入ると「グレア」と呼ばれる不快感や眩しさを引き起こしてしまいます。
それを防ぐためにシェード部分は光を反射される効果を持つ「対数螺旋」と呼ばれる独特なカーブの形状のシェードが使われています。
このカーブによって光が均一にシェード内に広がり、直接的に光が目に入らないようになっています。
シェードの両面を光沢とマットに塗り分けており、見る角度によって光の質が異なります。シェード上部は光が良く当たっており、乳白ガラスの様に艶と透明感があります。
また、光のグラデーションも美しく、生き物が発光しているかのように自然で優しい光。
アーム部分にはクロームメッキが施されており、メタリックな雰囲気も感じられます。
発表当時は正しく評価されなかった”PHスノーボール”。
1983年に販売が開始されてからは多くの人から愛され、今では誰もがその美しさを認めています。
販売から50周年の節目を迎えた記念に是非いかがでしょうか。